欧州市場サマリー(25日)
[25日 ロイター] - <ロンドン株式市場> 小幅に反落して取引を終えた。資源と銀行 株が買われる一方、国債利回りが高いことからディフェンシブ株が売ら れ全体水準を押し下げた。 生活必需品やヘルスケア、公益事業株の値下がりが目立った。 英大手銀行スタンダード・チャータード(スタンチャート)は6.2%安だった。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大 流行)の影響で通期利益が57%減ったことが嫌気された。 一方、金属の値上がりに伴い資源大手のリオ・ティントと アングロ・アメリカン、BHPがFTSE100種の 最大の押し上げ要因となった。原油高により石油大手のBPとロ イヤル・ダッチ・シェルも値を上げた。 アングロ・アメリカンは3.9%高だった。1次産品の底堅さによ り業績が新型コロナ危機の打撃を受けた2020年上半期から持ち直し 、増配を決めた。 ロンドン株式市場: <欧州株式市場> 反落して取引を終えた。ユーロ圏の経済回復へ の期待が高まる一方、国債利回りの上昇と米国株式相場の下落が相場の 重しとなった。軟調な決算も売り材料だった。 物価上昇が加速するとの見方からユーロ圏と米国の国債利回りが大 幅に上昇し、株価の重しとなった。 2月のユーロ圏景況感指数は予想以上に上昇。製造業、サービス業 のほか、消費者の間でも楽観的な見方が増えた。こうしたことを背景に 、ここ数週間物価見通しが上がっており、国債利回りの上昇につながっ ている。 国債利回りが上昇し続ける中、債券を代替する低リスク・高利回り のSTOXX欧州600種ヘルスケア株指数や公益事業株指数< .SX6P>が値を下げた。 米国株式市場でテクノロジー株に利益確定売りが出たことで相場全 体が弱含み、欧州株式相場も終盤に連れ安となった。 欧州株の勢いは今のところ、過去最高値水準にある米国のS&P総 合500種に劣っているが、ファンドマネジャーらは企業利益が 回復するにつれ欧州株が2021年末までに過去最高値を付けるとみて いる。 通期利益が減った英大手銀行スタンダード・チャータード(スタン チャート)は6.2%安だった。 ビール大手アンハイザー・ブッシュ・インベブ(ABインベブ)は四半期のコア利益が予想を上回ったにもかかわらず株価が6. 2%下落した。 ドイツの製薬・化学大手バイエルは6.4%値を下げた 。北米の農業市場の競争により第4・四半期のコア利益が減った。 一方、原油や金属が数年来の高値を付けたことを受け1次産品株は 値を上げた。 欧州株式市場: <ユーロ圏債券> 欧州中央銀行(ECB)による口先介入にもか かわらず、国債利回りが米国債に追随して上昇し、独10年債利回りが 約1年ぶりの高水準を付けたほか、仏10年債利回りが昨年6月以来初 めてプラス圏を回復した。 米国で追加景気刺激策への期待から国債利回りが上昇していること がユーロ圏債券市場にも波及。ただユーロ圏では景気見通しはなお脆弱 で、回復支援には借り入れコストを低水準にとどめる必要がある。 こうした中、ECBのラガルド総裁は22日、国債利回りのこのと ころの上昇を「緊密に注視」していると発言。この日はECBのチーフ エコノミストを務めるフィリップ・レーン専務理事が長期的な名目債券 利回りを注視する考えを示した。 ダンスケバンクのチーフストラテジスト、ピエト・ハイネス・クリ スチャンセン氏は、レーン氏がラガルド総裁の発言を繰り返しただけで 、それ以上踏み込まなかったのは残念だったと指摘。ECBは毎週の債 券買い入れ増額で対応するとの見方を示した。 独10年債利回りはマイナス0.221%と、昨年3 月以来の高水準を付けた。仏10年債利回りとオーストリ ア10年債利回りが昨年6月以来初めてプラス圏を回復し たほか、イタリア10年債利回りは一時0.826%と、 昨年10月以来の高水準を付けた。 ユーロ圏金融・債券市場: <為替> 欧州終盤 アジア市場 コード 終盤 ユーロ/ドル 1.2227 1.2185 ドル/円 106.22 105.99 ユーロ/円 129.88 129.18 <株式指数> 終値 前日比 % 前営業日終値 コード STOXX欧州600種 411.73 -1.48 -0.36 413.21 FTSEユーロファース 1585.48 -4.61 -0.29 1590.09 ト300種 ユーロSTOXX50種 3685.28 -20.71 -0.56 3705.99 FTSE100種 6651.96 -7.01 -0.11 6658.97 クセトラDAX 13879.33 -96.67 -0.69 13976.00 CAC40種 5783.89 -14.09 -0.24 5797.98 <金現物> 午後 コード 値決め 1779.65
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