上海外為市場=人民元が5カ月ぶり高値、米中通商合意は無傷との見方で

[上海 18日 ロイター] - 上海外国為替市場の人民元は対米ドルで5カ月余りぶりの高値を付けた。米中の政治的な緊張は高まっているが、「第1段階」通商合意は維持されているとの安心感が元相場を支えた。
ナバロ米大統領補佐官(通商製造政策局長)は17日、メディアに対し、第1段階通商合意は維持されていると表明。15日に予定されていた同合意の履行状況を検証する協議は、中国による米製品の購入拡大に時間的猶予を与えるために延期された。
中国人民銀行(中央銀行)は取引開始前に元の基準値を1ドル=6.9325元と、3月9日以来5カ月ぶりの元高水準に設定。前日基準値よりも37ポイント(0.05%)の元高となった。
スポット人民元は6.9300元で取引を開始し、一時6.9250元と、3月9日以来の元高水準に上昇。中盤時点では6.9315元と、前日終値比で3ポイントの元高。
中国建設銀行のアナリストはリポートで「通商合意が円滑に履行されれば、元は引き続き健全な経済のファンダメンタルズ(基礎的条件)と米中の利回り差拡大に乗じ、中長期的に1ドル=6.9元の水準を目指すだろう」と指摘した。
「他方、米中関係が急速に悪化した場合は7元に反落する可能性がある」とした。
オフショア人民元は中盤時点で6.9265元。

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