中国の主要肥料メーカー、輸出を一時停止へ 国内供給を優先

中国の主要肥料メーカー、輸出を一時停止へ 国内供給を優先
 中国の国家発展改革委員会(発改委)は30日、国内の一部の主要肥料メーカーが、国内市場への供給を優先するため、一時的に輸出を停止すると発表した。写真は江蘇省・南通港で昨年1月撮影。チャイナ・デーリー提供(2021年 ロイター)
[北京 30日 ロイター] - 中国の国家発展改革委員会(発改委)は30日、国内の一部の主要肥料メーカーが、国内市場への供給を優先するため、一時的に輸出を停止すると発表した。
具体的な社名は公表していない。発改委が肥料メーカーを召喚し、保蔵と投機について協議したという。
主要原材料価格の高騰を抑えるための対策の一環。
中国は肥料の主要消費国・生産国だが、国内の肥料価格は今年、記録的な高値に値上がりしている。海外需要の拡大、国内生産の減少、エネルギーコストの上昇が背景。
李克強首相は先月、農業部門の投入価格が上昇しており、食料安全保障上の脅威になり得るとの見解を示していた。
発改委は、主要肥料メーカーに対し「法規制に従って秩序ある形で」営業するよう指示。「保蔵を通じて価格を押し上げてはならず、価格上昇に関する情報を捏造(ねつぞう)したり、広めてはならない」と伝えたという。
発改委によると、肥料メーカーは「国内市場への肥料供給を確実にするため、一時的に肥料の輸出の手配を見送る」ことに同意した。

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