米国株式市場=下落、FOMC前に連日の乱高下

米国株式市場=下落、FOMC前に連日の乱高下
1月25日、米国株式市場は主要株価3指数が全て下落した。米連邦準備理事会(FRB)のタカ派姿勢の強まりや地政学的緊張の高まりを巡り不透明感が高まる中、株価は一時大幅に下げたが、午後の取引でやや持ち直した。写真は2015年8月、ニューヨーク証券取引所前で撮影(2022年 ロイター//Brendan McDermid)
[ニューヨーク 25日 ロイター] - 米国株式市場は主要3指数が全て下落した。米連邦準備理事会(FRB)のタカ派姿勢の強まりや地政学的な緊張を受けて不透明感が高まる中、一時は大幅に下げたが、午後の取引でやや持ち直した。
市場参加者らはインフレ抑制に向けた利上げ時期の手掛かりを探るため、25─26日の連邦公開市場委員会(FOMC)声明やパウエル議長の質疑応答に注目している。
S&P総合500種は1月3日に付けた最高値を10%超下回れば調整局面入りが確認されるが、この日はこの水準を9.2%下回って終了した。
GLOBALTのシニア・ポートフォリオ・マネジャー、トム・マーティン氏は、投資家はこの10%水準を巡り、株を売るべきか、もしくは押し目買いをいれるべきか見極めようとしていると指摘した。
投資家の不安心理を示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(恐怖指数、VIX)は2021年1月29日以来の高水準で終了した。
ウクライナ情勢が投資家の警戒感を強めている。西側諸国は25日、ロシアの侵攻に対する備えを強化した。米政権が欧州へのエネルギー供給の維持について協議を進めたほか、バイデン米大統領はロシアのプーチン大統領に直接制裁を課すことを検討すると表明した。
ウクライナ情勢の緊迫化で原油価格が上昇し、エネルギー株が買われた。
S&P主要11セクターの中ではエネルギー株が最も上昇。一方、テクノロジー株は下落率が最大となった。
米企業の第4・四半期決算シーズンが本格化しており、これまでにS&P総合500種採用企業のうち79社が業績を発表。リフィニティブのデータによると、このうち81%が市場予想を上回った。
米ゼネラル・エレクトリック(GE)は6.0%安。第4・四半期決算は世界的なサプライチェーン(供給網)の混乱が続く中、減収となった。
IBMは、前日に発表した決算が好感され5.7%高。
アメリカン・エキスプレスも8.9%高。第4・四半期決算は、利益が市場予想を上回った。
引け後に決算を発表したマイクロソフトは、時間外取引で約5%安となった。
ニューヨーク証券取引所では、値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.34対1の比率で上回った。ナスダックでも1.53対1で値下がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は131億3000万株。直近20営業日の平均は112億3000万株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 34297.73 -66.77 -0.19 34186.64 34591.04 33545.52
前営業日終値 34364.50
ナスダック総合 13539.30 -315.83 -2.28 13610.87 13781.62 13414.14
前営業日終値 13855.13
S&P総合500種 4356.45 -53.68 -1.22 4366.64 4411.01 4287.11
前営業日終値 4410.13
ダウ輸送株20種 15181.39 -254.53 -1.65
ダウ公共株15種 926.54 -5.93 -0.64
フィラデルフィア半導体 3350.85 -129.10 -3.71
VIX指数 31.16 +1.26 +4.21
S&P一般消費財 1405.90 -25.93 -1.81
S&P素材 523.56 -4.53 -0.86
S&P工業 852.17 -8.03 -0.93
S&P主要消費財 780.26 -8.95 -1.13
S&P金融 639.89 +2.98 +0.47
S&P不動産 293.69 -0.78 -0.26
S&Pエネルギー 498.42 +18.99 +3.96
S&Pヘルスケア 1493.93 -9.96 -0.66
S&P通信サービス 238.81 -5.46 -2.23
S&P情報技術 2653.82 -63.48 -2.34
S&P公益事業 341.02 -5.43 -1.57
NYSE出来高 12.52億株
シカゴ日経先物3月限 ドル建て 27160 + 100 大阪比
シカゴ日経先物3月限 円建て 27130 + 70 大阪比

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