米連邦地裁、オピオイド訴訟でCVSなど3社に6.5億ドル支払い命令

米連邦地裁、オピオイド訴訟でCVSなど3社に6.5億ドル支払い命令
 8月17日、医療用麻薬「オピオイド」の乱用による薬物中毒を巡る訴訟で、オハイオ州クリーブランドの連邦地裁は、米薬局チェーンを運営するCVSとウォルグリーン、小売り大手ウォルマートの3社に対し、総額6億5060万ドルを原告の同州レイク郡とトランブル郡へ支払うよう命じた。写真は3社のロゴ。2011─2016年にニューヨークやシカゴで撮影(2022年 ロイター/Andrew Kelly/Jim Young)
[17日 ロイター] - 医療用麻薬「オピオイド」の乱用による薬物中毒を巡る訴訟で、オハイオ州クリーブランドの連邦地裁は17日、米薬局チェーンを運営するCVSとウォルグリーン、小売り大手ウォルマートの3社に対し、総額6億5060万ドルを原告の同州レイク郡とトランブル郡へ支払うよう命じた。
オピオイド訴訟で薬局運営企業が支払い命令を受けるのは初めて。薬局運営会社側は、医師の出した法的に問題のない処方箋の提出に対して責任を負うことはできないと主張しており、控訴する方針。
レイク郡とトランブル郡は3社がオピオイド中毒のまん延に加担したと訴え、クリーブランド連邦地裁の陪審員団が昨年11月に原告側の主張を認める判断を示していた。2郡は支払われる資金を薬害の防止と救済に充てる見通し。
連邦地裁のダン・ポルスター判事は3社に対して、全額を15年かけて支払い、最初の2年分の8670万ドルについては即時支払うよう命じた。また3社にオピオイド乱用を防ぐ新たな取り組みを実施することも命じた。
米政府統計によると、米国では過去20年間にオピオイド過剰摂取で50万人以上が死亡し、製薬会社や販売会社、薬局チェーンを相手取った訴訟の提訴は3300件を超えている。

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