中国恒大、20日期限の利払い履行不能との報道 流動性危機深刻に

中国恒大、20日期限の利払い履行不能に 当局が銀行に通達=報道
 9月15日、ブルームバーグによると、中国住宅都市農村建設省は、不動産開発大手の中国恒大集団が9月20日が期限の利払いができない見込みだと主要銀行に通知した。香港の中国恒大センター、先月25日撮影(2021年 ロイター/Tyrone Siu)
[香港 15日 ロイター] - 中国住宅都市農村建設省は、不動産開発大手の中国恒大集団が9月20日が期限の利払いができない見込みだと主要銀行に通知した。ブルームバーグ・ニュースが15日、事情に詳しい複数の関係者の話として伝えた。
それによると、中国恒大は一部借り入れについて返済繰り延べやロールオーバーの方向で引き続き協議している。同省は今週、複数の銀行との会議を開催したという。
ロイターは住宅都市農村建設省にファックスでコメントを求めたが、現時点で返答はない。中国恒大も取材申し入れに回答していない。
金融情報サービスのREDDは先週、中国恒大集団が今月期限の利払いを一時停止すると、銀行2行に伝えたと報じている。
中国第2位の不動産開発会社である中国恒大は、多くの貸し手やサプライヤーへの支払いに向けて資金繰りに奔走している。市場では、混乱を伴って幅広い影響をもたらす形の経営破綻に追い込まれる可能性や、「管理された倒産」を余儀なくされる可能性が取りざたされる。一方で、政府による救済の公算は小さいとみられている。
中国恒大は前日、不動産販売が急減し資産売却も進まない中、1件の債務がデフォルト(債務不履行)となった場合に他の債務もデフォルトとみなされる「クロスデフォルト」のリスクを警告。今後取り得る選択肢を探るべく、アドバイザーを起用したと発表した。
フィッチ・レーティングスは14日、中国恒大集団がデフォルトとなった場合、多くのセクターで信用リスクが高まるとの見方を示した。ただ、銀行セクター全体への影響は対処可能ともした。

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