〔マーケットアイ〕外為:ドル安の裏でユーロ堅調、ドイツ選挙にらみ積極財政に期待感も

[東京 31日 ロイター] -
<14:28> ドル安の裏でユーロ堅調、ドイツ選挙にらみ積極財政に期待感も
現在ユーロ/ドルは1.1820ドル付近での推移で、8月6日以来の高水準で取引されている。米長期金利の低下を受けてドルが弱含む一方、ユーロを買い戻す動きが活発になっているという。
ドイツでは9月26日に連邦議会選挙(総選挙)を控えているが、同国の世論調査では中道左派の社会民主党(SPD)が支持率を伸ばしている。市場では「SPDはメルケル首相の与党よりも財政拡大に積極的とされているため、期待先行でユーロが買い戻されている可能性もある」(国内証券)との声が聞かれた。
<12:02> 正午のドルは109円後半、米長期金利続落で上値重い
正午のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点(109.92/93円)に比べ、若干ドル安/円高の109.84/86円。米長期金利の続落がドル安の背景とみられる。
米10年国債利回りは、27日のジャクソンホール会議で米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が講演を始める直前に1.3594%まで上昇していた。
しかし、パウエル議長がテーパリングの年内開始が適切としながらも、具体的な時期に触れなかったことで、早期テーパリングの思惑が後退。午前の取引では1.2701%まで低下し、ドル/円の重しとなった。
きょうは月末のため、駆け込み的な実需のフローが予想されたが、午前の取引では目立つ規模の売買は見られなかった。
市場の関心は、9月3日の8月分の米雇用統計に向いている。
<10:53> ドル109円後半、米長期金利低下でじり安
ドル/円は109.86円付近で推移している。朝方の高値109.98円から一時109.84円まで下落した。米長期金利がじわじわと低下していることが背景。
リフィニティブによると、米10年国債利回りは1.2718/01%の気配。前日ニューヨーク市場終盤の1.2802%から低下している。
米インフレ連動債5年物の利回りはマイナス1.795%。前日のニューヨーク市場ではマイナス1.842%まで低下していたが、きょうはその反動でマイナス幅をやや狭めている。
市場では「10年国債利回りは特に水準感なく、AI中心に売買されているとみており、よく動くのでドル/円の材料になりやすい」(国内銀ストラテジスト)という。
一方、物価連動債は米連邦準備理事会(FRB)のインフレ制御能力をどうみるかというテーマで売買されている。このため、ハト派的と市場に捉えられた27日のパウエル議長発言の後にマイナス幅を拡大したのは、インフレ制御能力に懸念がもたれたということだろうという。
<09:10> ドル109円後半、米雇用統計がテーパリング開始時期の手がかりに
ドル/円は109.95円付近。ユーロ/ドルは1.1798ドル付近。
ドル/円は、米長期金利の低下で軟調気味となっている。米10年国債利回りは現在1.2785%付近。朝方の高値1.2835%から低下した。
「為替市場は金曜日(9月3日)の米雇用統計に注目している。内容が良ければ、テーパリング(量的緩和の段階的縮小)に向けて一歩前進することになるからだ」(外為アナリスト)という。
米連邦準備理事会(FRB)のウォラー理事は27日、8月の米雇用統計で少なくとも85万人の雇用増が確認されれば、テーパリング開始が可能になるとの見方を示した。
FRB当局者は昨年12月、インフレと雇用の目標に向けて「さらなる著しい進展」があるまで現行の月額1200億ドルの資産買い入れを継続すると表明した。
国内では、厚生労働省が今朝公表した7月の有効求人倍率(季節調整値)は1.15倍で、前月から0.02ポイント上昇した。昨年5月以来、1年2カ月ぶりの高い水準となったが、新型コロナウイルス感染症の流行前に1.5─1.6倍台で推移していたことを踏まえると戻りは鈍い。為替相場に直接的な影響はなかった。
<07:50> ドル109.50─110.30円の見通し、月末のフローを注視
ドル/円は109.96円付近、ユーロ/ドルは1.1797ドル付近、ユーロ/円は129.72円付近。
きょうの予想レンジはドル/円が109.50―110.30円、ユーロ/ドルが1.1740─1.1840ドル、ユーロ/円が129.20―130.20円。
きょうの東京市場では、午前10時の仲値公示にかけて、月末の駆け込み的フローが出るか否かがポイントとなりそうだ。
月末の海外時間では「ロンドン市場午後3時のロンドン・フィクシング付近で、英ポンドやユーロのフローが出て、相場が振れることが多い」(外為アナリスト)とされ、   警戒されている。
ドル/円については「(ジャクソンホール会議)でのパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長のハト派的な発言を受けて、積極的に上値を追いにくい」(同)とされ、27日の高値110.26円が目先の上値めどとなりそうだ。
米国債市場では、FRBのテーパリング(量的緩和の縮小)着手時期に関する手掛かりを得ようと、9月3日に発表される8月の雇用統計に注目が集まっている。
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