米国株式市場=反落、ウクライナ和平巡る期待が後退

米国株式市場=反落、ウクライナ和平巡る期待が後退
3月30日、米国株式市場では、ダウ工業株30種とS&P総合500種が5営業日ぶりに反落して取引を終えた。ロシアとウクライナの停戦交渉に進展の兆しが見られない上、米連邦準備理事会(FRB)の積極的利上げが景気に水を差すとの見方が広がった。写真は2021年4月、ニューヨーク証券取引所前で(2022年 ロイター/Carlo Allegri)
[ニューヨーク 30日 ロイター] - 米国株式市場では、ダウ工業株30種とS&P総合500種が5営業日ぶりに反落して取引を終えた。ロシアとウクライナの停戦交渉に進展の兆しが見られない上、米連邦準備理事会(FRB)の積極的利上げが景気に水を差すとの見方が広がった。
ウクライナの首都キエフや北部の都市の周辺では、ロシアが軍事活動の縮小を表明したにもかかわらず、30日も砲撃が行われた。
株式相場はこのところ、ウクライナの停戦交渉を巡るニュースに反応する展開となっている。侵攻開始以降、原油など商品価格の高騰が米インフレに拍車をかけ、FRBが利上げを加速するとの見方も強まっている。
チェリー・レーン・インベストメンツのリック・メクラー氏は「(交渉が)合意に達し、エネルギー価格の下落や世界経済の正常化といった見込みが出てくれば、市場に大きなプラスだ」と指摘。一方「そうでなければ、市場は勝者と敗者を消化しようと行ったり来たりの展開が続くだろう。戦争からは多くの意図しない結果が生じる」と述べた。
S&Pエネルギー指数は1.17%高。年初来では40%近く上昇している。年初来でプラスとなっているのはエネルギーと公益事業など3部門のみ。
FRBによる過度の引き締めへの警戒や、最近の米長短利回りの逆転を受け、一部の投資家はディフェンシブな姿勢をとっている。
S&P500は1、2月に月間で下落した後、3月は5%超上昇している。それでも四半期では2020年第1・四半期以来の下落となる見通し。
ルルレモン・アスレティカは9.58%高。スポーツウエアの需要が引き続き堅調な中、通期の利益・売上高見通しが予想を上回った。
米取引所の合算出来高は116億9000万株。直近20営業日の平均は139億3000万株。
ニューヨーク証券取引所では、値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.24対1の比率で上回った。ナスダックでは1.98対1で値下がり銘柄数が多かった。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 35228.81 -65.38 -0.19 35273.63 35361.36 35058.58
前営業日終値 35294.19
ナスダック総合 14442.28 -177.36 -1.21 14558.59 14609.25 14383.45
前営業日終値 14619.64
S&P総合500種 4602.45 -29.15 -0.63 4624.20 4627.77 4581.32
前営業日終値 4631.60
ダウ輸送株20種 16546.85 -171.69 -1.03
ダウ公共株15種 1042.10 +8.78 +0.85
フィラデルフィア半導体 3508.62 -116.96 -3.23
VIX指数 19.33 +0.43 +2.28
S&P一般消費財 1491.74 -22.93 -1.51
S&P素材 561.02 -1.88 -0.33
S&P工業 884.31 -1.32 -0.15
S&P主要消費財 794.85 +1.23 +0.15
S&P金融 652.76 -4.64 -0.71
S&P不動産 306.02 -1.74 -0.56
S&Pエネルギー 590.15 +6.83 +1.17
S&Pヘルスケア 1613.90 +3.56 +0.22
S&P通信サービス 239.92 -1.33 -0.55
S&P情報技術 2839.31 -39.22 -1.36
S&P公益事業 378.76 +3.14 +0.84
NYSE出来高 9.76億株
シカゴ日経先物6月限 ドル建て 27805 - 195 大阪比
シカゴ日経先物6月限 円建て 27760 - 240 大阪比

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