米株上昇、エネルギー・素材株に買い 感染急増は重視せず

米株上昇、エネルギー・素材株に買い 感染急増は重視せず
米国株式市場では、新型コロナウイルス感染拡大を巡る懸念は大きく意識されず、上昇して終了した。ニューヨーク証券取引所で5月撮影(2020年 ロイター/Brendan McDermid)
[14日 ロイター] - 米国株式市場では、新型コロナウイルス感染拡大を巡る懸念は大きく意識されず、上昇して終了した。エネルギー株と素材関連株に買いが入ったことが押し上げ要因となった。
エネルギー<.SPNY>、素材<.SPLRCM>、工業<.SPLRCI>が2%余り高、ヘルスケア<.SPXHC>、情報技術<.SPLRCT>、主要消費財<.SPLRCS>は1%を超えて上昇した。
アマゾン・ドット・コムは0.6%安。フェイスブックやネットフリックスなどと共に日中は大きく売られたが、引けにかけて上昇してナスダックを後押しした。
トリムタブス・アセット・マネジメントのボブ・シア最高経営責任者(CEO)は「今日は直観に反する動きだ。カリフォルニア州の経済が停止し、フロリダでは(新型コロナウイルスの)感染者が記録的に急増しているが、エネルギー株がけん引している」と述べた。
JPモルガンは0.6%高。この日発表した第2・四半期決算は利益が前年比51%減と、予想ほど悪化しなかった。ウェルズ・ファーゴは4.6%安。第2・四半期決算は2008年の金融危機以来初めて赤字に転落した。シティグループも3.9%安。四半期利益が大幅減少したことを受けた。
金融3社は新型コロナ危機による損失に備えて計280億ドルの貸倒引当金を計上。これを受け、銀行株<.SPXBK>は1.2%下落した。
新型コロナ感染再拡大は歯止めがかからず、フロリダ、アラバマ、ノースカロライナの南部3州では14日、1日当たりの新型コロナ感染症による死者数がこれまでの最多に達した。
デルタ航空は2.65%下落。新型コロナ感染急増により需要が低迷しており、航空業界の持続的な回復は2年以上先になるとの見方を示した。
バイオ医薬大手のモデルナは4.5%上昇。開発中の新型コロナワクチンの後期治験を今月27日ごろから開始する計画を示した。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.92対1の比率で上回った。ナスダックでも1.63対1で値下がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は107億株。直近20営業日の平均は118億株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 26642.59 +556.79 +2.13 26044.1 26690.5 25994.9 <.DJI>
7 2 8
前営業日終値 26085.80
ナスダック総合 10488.58 +97.73 +0.94 10310.2 10497.8 10182.4 <.IXIC>
5 3 6
前営業日終値 10390.84
S&P総合500種 3197.52 +42.30 +1.34 3141.11 3200.95 3127.66 <.SPX>
前営業日終値 3155.22
ダウ輸送株20種 9465.24 +159.29 +1.71 <.DJT>
ダウ公共株15種 799.91 +8.67 +1.10 <.DJU>
フィラデルフィア半導体 2069.79 +35.65 +1.75 <.SOX>
VIX指数 29.46 -2.73 -8.48 <.VIX>
S&P一般消費財 1113.07 +6.61 +0.60 <.SPLRCD>
S&P素材 374.10 +9.27 +2.54 <.SPLRCM>
S&P工業 589.67 +12.58 +2.18 <.SPLRCI>
S&P主要消費財 627.32 +9.44 +1.53 <.SPLRCS>
S&P金融 393.95 +2.73 +0.70 <.SPSY>
S&P不動産 215.85 +2.08 +0.97 <.SPLRCR>
S&Pエネルギー 278.56 +9.69 +3.61 <.SPNY>
S&Pヘルスケア 1203.28 +23.10 +1.96 <.SPXHC>
S&P通信サービス 190.31 +1.70 +0.90 <.SPLRCL>
S&P情報技術 1883.27 +22.29 +1.20 <.SPLRCT>
S&P公益事業 296.64 +2.86 +0.97 <.SPLRCU>
NYSE出来高 9.91億株 <.AD.N>
シカゴ日経先物9月限 ドル建て 22730 + 160 大阪比 <0#NK:>
シカゴ日経先物9月限 円建て 22700 + 130 大阪比 <0#NIY:>

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