上海外為市場=週間ベースで6週ぶり上昇、貿易巡る緊張の緩和に期待

[上海 2日 ロイター] - 上海外国為替市場の人民元相場は前日の夜間取引における上げ幅を幾分消したものの、2日前に付けた10年ぶり安値を依然上回っている。米国との貿易を巡る緊張が和らぐとの期待を背景に、週間ベースで6週間ぶりの上昇となりそうだ。
トレーダーによると、中国人投資家は午前の取引で、全般的なドル安や元高水準の対ドル基準値を受けてドル買いを入れた。
トランプ米大統領は1日、中国の習近平国家主席と貿易や北朝鮮問題を巡り「非常に良好な」対話を持ったとし、来月開催される主要20カ国・地域(G20)首脳会議で首脳会談を行う見通しと語った。
中国の国営中央テレビ(CCTV)によると、習主席はトランプ大統領との電話会談で、トランプ大統領とともに2カ国間貿易での協力を拡大したいとの考えを伝えた。
きょうの人民元の対ドル基準値は前営業日比299ポイント(0.43%)高の1ドル=6.9371元。10月24日以来の元高水準で、8月28日以来2カ月超ぶりの大きな上昇率となった。ロイターの予想は6.9402元だった。
スポット市場の人民元は1ドル=6.9148元で始まり、中盤時点では前営業日終値比90ポイント安の6.9289元。
中盤の水準で夜間取引を終えれば、週間ベースでの上昇率は0.23%となる。
年初来では人民元はこれまでのところ6%超値を下げている。ただ、3月以来では下落率は約9%となっている。
外資系銀行のあるトレーダーによると、人民元は当面6.92─6.95元のレンジで取引される見通し。
中国系銀行のトレーダーは、1日遅くの急激なボラティリティーにもかかわらず、人民元は引き続きグローバル市場におけるドルの動きに連れるとの見方を示した。
オフショアの人民元は中盤時点で、1ドル=6.9292元。

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