米金融・債券市場=10・30年債利回り低下、貿易摩擦やブレグジット懸念で
[ニューヨーク 20日 ロイター] - 米東部時間 価格 利回り コード 30年債(指標銘 16時37分 96*05.50 3.1997% 柄) 前営業日終 95*15.50 3.2370% 値 10年債(指標銘柄 16時37分 98*12.00 3.0664% ) 前営業日終 98*07.50 3.0830% 値 5年債(指標銘柄 16時15分 99*02.00 2.9551% ) 前営業日終 99*01.25 2.9600% 値 2年債(指標銘柄 15時35分 99*21.25 2.8034% ) 前営業日終 99*21.00 2.8070% 値 清算値 前日終値 コード Tボンド先物12月 140*08.00 139*29.00 限 Tノート先物12月 118*19.00 118*18.00 限 米金融・債券市場は長期債利回りが低下。米中貿易摩擦の継続や英国の欧州連合(E U)離脱(ブレグジット)を巡る不透明感を受け、安全資産買いが強まった。 米失業保険申請件数の改善などで、利回りは一時押し上げられたが、市場では米中の 貿易摩擦への注目が大きかった。 一部のアナリストは、中国が米国債の購入縮小など、貿易以外の面で報復措置に出る 恐れがあると懸念している。 DRWトレーディングの市場ストラテジスト、ルー・ブライエン氏は、現時点でそう 信じる理由があるかは不明としながらも、「市場は神経質な動きをしており、中国が米国 債から離れるとは信じていないといえ、どうなるか分からない」と懸念した。 7月の対米証券投資統計によると、中国勢は海外の米国債保有額で依然トップだが、 保有規模は1兆1710億ドルと、前月の1兆1790億ドルから減少。過去4カ月のう ち3カ月で減少している。 アナリストは、英EU離脱交渉を巡る不透明感も米国債利回りの重しになったと指摘 。 メイ英首相はこの日、受け入れ可能な提案がなければ、EUから合意なしで離脱する 用意があると発言。一方、EU首脳らは来月中の合意を目指す姿勢を示す一方で、メイ氏 が11月までに貿易やアイルランド国境問題で譲歩しなければ、合意なしの離脱に備える と警告した。 午後の取引で、米10年債利回りは3.073%と、前日終盤の3.0 83%から低下。 キャピタル・エコノミクスの市場エコノミスト、オリバー・ジョーンズ氏は、米国債 利回りはピークに近づいている可能性があると指摘。 また「財政刺激策の効果縮小と米連邦準備理事会(FRB)の引き締め策を受け、米 経済は来年に急減速する」と予想。こうしたことから、FRBの引き締めサイクルは来年 中盤に終わりを迎えるとの見通しを示した。 米30年債利回りは3.208%と、前日終盤の3.237%から低下 。2年債利回りは2.8076%と変わらずだった。 <ドル・スワップ・スプレッド> DOLLAR SWAP SPREADS Last (bps) Net Change (bps) U.S. 2-year dollar swap spread 18.50 1.00 U.S. 3-year dollar swap spread 15.50 0.75 U.S. 5-year dollar swap spread 12.50 1.00 U.S. 10-year dollar swap spread 6.50 1.00 U.S. 30-year dollar swap spread -6.00 1.75 (い)
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