家計の金融資産、6月末に1848兆円 株高が寄与

家計の金融資産、6月末に1848兆円 株高が寄与
 9月20日、日銀が発表した4─6月期の資金循環統計によると、家計が保有する金融資産残高は6月末時点で1848兆円となり、前年に比べて2.2%増加した。写真は一万円紙幣。2010年8月に東京で撮影(2018年 ロイター/Yuriko Nakao)
[東京 20日 ロイター] - 日銀が20日に発表した4─6月期の資金循環統計によると、家計が保有する金融資産残高は6月末時点で1848兆円となり、前年に比べて2.2%増加した。プラスは8四半期連続。株価上昇で時価が膨らんだことが寄与した。
家計の金融資産のうち「株式等」の残高は203兆円。前年比で8.8%増となった。前期の14.2%増からは伸び率が縮小したが、株高が資産残高全体を押し上げる傾向が続いている。「現金・預金」は971兆円、同2.0%増だった。
一方、企業の金融資産は1176兆円となった。主な内訳は「株式等」が386兆円で前年比8.2%増、「現金・預金」が259兆円で同3.5%増、「企業間・貿易信用」が220兆円で同5.7%増だった。
国債の保有状況は、大規模な国債買い入れを続けている日銀が465兆円となり、引き続き最大の保有主体。国債残高に占める構成比は42.3%となった。残高、構成比ともに過去最高を更新した。海外の保有額は126兆円で、構成比は11.5%と前期の10.90%から上昇。海外勢の保有額、構成比も過去最高を更新した。
年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)や共済年金など「公的年金」は、4─6月期に長期国債(財投債含む)を3791億円売り越した。株式と外国証券は、それぞれ2583億円、1兆1093億円買い越した。
*内容を追加しました。

梅川崇

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