中国、南シナ海での米国の「航行の自由作戦」を強く非難

中国、南シナ海での米国の「航行の自由作戦」を強く非難
 10月2日、中国国防省は、同国が領有権を主張する南シナ海の南沙諸島付近を米海軍の駆逐艦が航行したことを強く非難し、中国の主権を脅かす「航行の自由作戦」に断固として反対すると表明した。写真は中国が実効支配する南沙諸島のスビ礁。昨年4月に代表撮影(2018年 ロイター)
[北京 2日 ロイター] - 中国国防省は2日、同国が領有権を主張する南シナ海の南沙諸島付近を米海軍の駆逐艦が航行したことを強く非難し、中国の主権を脅かす「航行の自由作戦」に断固として反対すると表明した。
米軍に退去を警告するため、海軍の艦艇を派遣したことも明らかにした。
米当局者が匿名を条件に明らかにしたところによると、米駆逐艦「ディケーター」が9月30日、南シナ海のスプラトリー(中国名・南沙)諸島のガベン(南薫)礁とジョンソン南(赤瓜)礁から12カイリ(約22キロ)内の海域を航行した。
中国国防省は、中国は南シナ海の諸島やその周辺海域を巡って反論の余地のない主権を有しており、中国と東南アジア諸国の努力により南シナ海における状況は大幅に進展していると主張。「米国側は南シナ海諸島近くの海域に許可なく何度も軍艦を派遣し、中国の主権と安全を深刻に脅かしており、中国と米国の軍事関係を深刻に損なっているほか、地域の平和と安定に深刻な害を及ぼしている」とした上で、「中国軍はこれに断固として反対する」と表明した。
また、中国軍は自国の主権と安全を守るため、引き続きあらゆる必要な措置を取ると付け加えた。
これとは別に中国外務省は、こうした「挑発的な」行為をやめるよう米国に強く要請するとの声明を発表した。
*内容を追加しました。

私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab