米下院の有力議員、フェイスブックに仮想通貨計画の停止求める

米下院の有力議員、フェイスブックに仮想通貨計画の停止求める
 6月18日、米下院の有力議員であるマキシン・ウォーターズ氏(民主党)は、米フェイスブックに仮想通貨(暗号資産)の開発計画を停止するよう呼びかけ、幹部らに議会証言に応じるよう求めた。写真はフェイスブックのロゴシール。サンホセで4月に撮影(2019年 ロイター/Stephen Lam)
[ワシントン 18日 ロイター] - 米下院の有力議員であるマキシン・ウォーターズ氏(民主党)は18日、米フェイスブックに仮想通貨(暗号資産)の開発計画を停止するよう呼びかけ、幹部らに議会証言に応じるよう求めた。
フェイスブックは18日、新たな仮想通貨「リブラ」を使ったサービスを来年開始する計画を明らかにした。
下院金融サービス委員会の委員長を務めるウォーターズ氏は声明を出し、フェイスブックは議会や規制当局がこの問題を精査するまで開発計画を停止すべきだと訴えた。
「フェイスブックは何十億もの人々のデータを保有しており、これまで繰り返し、データの保護と慎重な利用を軽視する姿勢を示してきた」と批判。仮想通貨立ち上げ計画によって同社は「野放しな事業拡大を継続し、利用者の生活にまで事業範囲を広げる」ことになるとした。
下院金融サービス委の共和党有力議員であるパトリック・マクヘンリー氏もフェイスブックの仮想通貨構想について公聴会の開催を求めていた。フェイスブックの担当者は、議員らの質問に答えることを楽しみにしているとコメントした。
同社による仮想通貨計画の発表を受けて米議員や世界の規制当局からは即座に懸念の声が上がった。
米上院銀行委員会の民主党トップ、シェロッド・ブラウン議員は「フェイスブックは既に規模と影響力が余りにも大きいし、その影響力を使って利用者のプライバシーを保護することなくデータを悪用してきた。フェイスブックがスイスの銀行口座で監視されることもなく高リスクの仮想通貨を運営することを認めるわけにはいかない」と声明で訴えた。

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