共産党に否定的だった中国AIサービス、「再教育」受けたもよう

共産党に否定的だった中国AIサービス、「再教育」受けたもよう
 8月4日、中国のインターネット大手テンセントがインスタントメッセージのサービスQQに導入した人工知能(AI)が、共産党に対して否定的な発言をしたことが話題になりサービスが停止されたが、後日に「再教育」されているらしいことが分かった。写真は2009年4月撮影(2017年 ロイター/Mike Blake)
[北京/上海 4日 ロイター] - 中国のインターネット大手テンセントがインスタントメッセージのサービスQQに導入した人工知能(AI)が、共産党に対して否定的な発言をしたことが話題になりサービスが停止されたが、後日に「再教育」されているらしいことが分かった。
サービスが停止されたのは、Turing Robot社製のBabyQと、マイクロソフト社製のXiaoBing。ユーザーと会話する学習型AI機能をもつチャットボットと呼ばれるもの。BabyQは共産党が好きかと聞かれて「いいえ」と答え、XiaoBingは「夢は米国に行くこと」と発言していた。
あるスクリーンショットでは、ユーザーが「共産党万歳」と話しかけると「あのように腐敗し、無価値な政治制度が長持ちすると思うのですか」と回答している。ロイターは、会話の内容を確認できていない。
一方、ロイターが4日に開発者のサイトから問題のAIを試したところ、共産党は好きかと繰り返し質問すると「話題を変えませんか」と答えるなど「再教育」されているもようだった。
北京で活動するインターネットアナリストは「いままでは、チャットボットは話すことを学べば良かった。だがいまは、当局が課している規則も考慮しないといけなくなった。表面的にはAIに対する制約に見えるが、実際には新たな段階への移行を促す作用といえる」と述べた。

私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab