ユーロ圏金融・債券市場=利回り低下、ECBのユーロ高懸念報道受け

    [ロンドン 31日 ロイター] - 
 <金利・債券>                                                              
 米東部時間12時57                                                            
 分                                                           
 *先物            清算値  前日比  前営業日終  コード                        
                                           盤                 
 3カ月物ユーロ    100.33    0.00      100.33                         
 独連邦債2年物    112.27    0.00      112.27                          
 独連邦債5年物    133.14   -0.02      133.16                          
 独連邦債10年物  165.08   -0.06      165.14                          
 独連邦債30年物  168.34   -0.10      168.44                          
 *現物利回り      現在値  前日比  前営業日終  コード                        
                                           盤                 
 独連邦債2年物    -0.757  -0.007      -0.750                               
 独連邦債5年物    -0.432  +0.001      -0.433                               
 独連邦債10年物   0.360   0.000       0.360                                
 独連邦債30年物   1.116  -0.002       1.118                                
    
    ユーロ圏金融・債券市場は、域内国債利回りがおおむね低下した。
    急激なユーロ高を懸念する欧州中央銀行(ECB)当局者が増え、量的緩和縮小ペー
スが緩慢になる可能性を、ロイターが関係筋の話として伝え、材料視された。
    同筋によると、年末までを期限としている量的緩和に関する討議は始まったばかりで
、9月7日の次回理事会で何らかの決定をする可能性は非常に低いという。
    ECBの刺激策縮小期間が長引くとの見通しを受け、周辺国債の利回りが下げを主導
した。
    ポルトガル10年債利回りは4ベーシスポイント(bp)低下して約
2.82%と1週間ぶりの低水準をつけた。
    イタリア10年債利回りも4bp下がって2.04%。ドイツ10年
債との利回り格差は168bpと、約1週間ぶりの水準に縮小した。
    ドイツ10年債利回りは0.36%と、当初の上げを消した。8月は18bp近く低
下する見通しで、月間の下げでは半年ぶりの大きさとなる。
    コメルツ銀行のストラテジスト、ライナー・ギュンターマン氏は「ユーロ高は直ちに
ではないが、成長やインフレの重しとなり、ECBの出口戦略を複雑にする」と指摘。「
慎重な量的緩和出口論は債券市場にプラスで、本日の報道を受けて利回りに低下圧力が掛
かり、周辺国(と)の利回り格差が縮小した」と語った。

    
 (い)

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