米政府、フェイスブック・メッセンジャーの暗号解読で協力要請

米政府、フェイスブック・メッセンジャーの暗号解読で協力要請
8月17日、米国政府はフェイスブックに対し、司法当局が犯罪捜査で容疑者の会話を盗聴するため、メッセンジャーアプリの暗号解読への協力を義務付けようとしている。写真は2018年5月、米カリフォルニア州サンノゼで開かれたフェイスブックのイベントで掲示されたメッセンジャーアプリのロゴ(2018年 ロイター/Stephen Lam)
[サンフランシスコ 17日 ロイター] - 米国政府はフェイスブックに対し、司法当局が犯罪捜査で容疑者の会話を盗聴するため、メッセンジャーアプリの暗号解読への協力を義務付けようとしている。事情に詳しい関係筋3人がロイターに対し、同社が司法省の要請を巡って訴訟で争っていることを明らかにした。
関係筋によると、フェイスブックは捜査への協力要請に応じなかったとして、政府によって法廷侮辱罪に問われている。カリフォルニア州の連邦裁判所判事はこのほど、政府の訴えを巡り聴聞を開いた。
フェイスブックと司法省はコメントを避けた。
関係筋の1人によると、ギャング「MS-13」に対する捜査の一環としてメッセンジャーアプリを巡る今回の問題が持ち上がったという。
2016年にも連邦捜査局(FBI)とアップルが同様のケースについて法廷で争っており、当時は殺人事件の容疑者が所有していたiPhone(アイフォーン)へのアクセスが焦点となっていた。
アップルの件は、結果的に捜査当局が同社外の協力を得てロックを解除できたことで訴訟は終結した。
FBIが押収したアイフォーンのロック解除を求めていたアップルの件と異なり、フェイスブックの今回のケースで当局側はメッセンジャーで進行中の音声通信を盗聴しようとしている。

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