トルコ中銀、必要に応じ高めの金利で流動性供給行う方針=関係筋

[アンカラ 13日 ロイター] - トルコ中央銀行は、リラの銀行向け流動性供給を必要に応じて主要政策金利よりも高い金利で実施する方針だ。銀行関係者が13日、ロイターに明らかにした。
それによると、中銀は流動性供給に向け翌日物貸出金利を用い、水準は19.25%と、1週間物レポレートの17.75%よりも1.5%ポイント高くなる見通し。実現すれば、利上げではなくコリドー(金利レンジ)を利用した金融引き締めへの第一歩となる。
これに先立ち、中銀はこの日の定例週間レポ入札を中止。不健全な価格形成や市場での過度な変動が理由で、市場の動向が沈静化するまで入札を行わない公算という。
銀行は過去数年にわたり複数金利による複雑なシステムに依存してきたが、これが金融政策を予想しにくくしていると指摘されていた。このため、中銀は金融政策の簡素化に動き、5月に1週間物レポ金利を政策金利にすると公表していた。
関係者は「中銀は市場の変動を不健全な価格形成と判断し、従来のコリドー政策への回帰に含みを持たせた」と指摘した。
一部の銀行関係者らは、中銀がコリドー政策に復帰したと言うのは時期尚早との見方を示した。前出の関係者はこの日の流動性ニーズが小規模で、この動きだけで旧来のコリドー政策にシフトしたとは言えないとして、週末までに判断できるだろうと見通した。

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