米金融・債券市場=10年・30年債利回り過去最低、新型肺炎懸念で安全買い継続
(表を更新しました) [ボストン 25日 ロイター] - 30年債(指標銘柄) 17時05分 104*01.50 1.8241% 前営業日終値 103*24.50 1.8360% 10年債(指標銘柄) 17時05分 101*11.00 1.3554% 前営業日終値 101*04.50 1.3770% 5年債(指標銘柄) 17時05分 100*29.00 1.1851% 前営業日終値 100*24.00 1.2180% 2年債(指標銘柄) 17時05分 100*08.88 1.2289% 前営業日終値 100*06.63 1.2660% 清算値 前日終値 コード Tボンド先物3月 167*22.00 166*23.00 限 Tノート先物3月 133*04.00 132*21.00 限 米金融・債券市場では、新型コロナウイルスの感染拡大で世界的な経済成長に大きな 影響が及ぶとの懸念から安全資産に資金の流入が続く中、10年債利回りが前日に続き低 下し、過去最低水準を更新した。 10年債利回りは午後の取引で1.3072%まで低下。2016年7 月6日に付けたこれまでの過去最低水準の1.321%を下回った。終盤の取引では4. 5ベーシスポイント(bp)低下の1.3321%となっている。 30年債も過去最低水準を更新した。 感染が世界的に拡大する中、米疾病対策センター(CDC)はこの日、米国内での感 染拡大に備えるよう警戒を呼び掛け。株式などのリスク資産から資金の流出が続く中、米 国債利回りはどの年限も低下した。 MUFG証券の米金利戦略部門責任者、ジョン・ハーマン氏は、感染が拡大する前か ら市場では今年の世界的な経済成長見通しを見直す動きが出ていたと指摘。「新型ウイル スの感染拡大が巨大なリスクオフの要因となり、見通しの下方修正が始まった」と述べた 。 フェデレーティッド・ヘームスのマルチセクター戦略部門責任者、ドン・エレンバー ガー氏は、「新型ウイルスの感染拡大がどこまで悪化するのか誰も分からないため、米国 債は世界中の流動性を吸い込むブラックホールのようなものになっている」と指摘。「米 国債市場は現在はバリュエーションではなく、安全性で動いている」と述べた。 米コンファレンス・ボード(CB)がこの日に発表した2月の消費者信頼感指数は 130.7。ロイターのエコノミスト予想の132.0は下回ったものの、前月の改定値 130.4から小幅に上昇した。 こうした経済指標は好意的に受け止められるが、ジェフリーズのエコノミスト、トム ・シモンズ氏は、「悪いニュースを探そうと思えば、いくらでも見つかる」と述べた。 金利見通しを反映しやすいとされる2年債利回りは終盤の取引で5.4b p低下の1.2125%。シモンズ氏は、2年債利回りの継続的な低下は市場で連邦準備 理事会(FRB)が何らかの行動を起こすとの観測が出ていることを示していると指摘し た。 <ドル・スワップ・スプレッド> Last (bps) Net Change (bps) U.S. 2-year dollar swap spread 1.25 0.50 U.S. 3-year dollar swap spread 0.50 0.75 U.S. 5-year dollar swap spread -0.50 1.50 U.S. 10-year dollar swap spread -6.75 0.75 U.S. 30-year dollar swap spread -38.75 -0.75 (い)
私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」