ウクライナ中銀、新たなサイバー攻撃の可能性を各銀行に通達

ウクライナ中銀、新たなサイバー攻撃の可能性を各銀行に通達
 8月18日、ウクライナ中央銀行は、同国の国有銀行および民間銀行に対し、新たなマルウェア(悪意のあるソフトウエア)が現れたことを通達した。写真はパソコンのキーボード、2013年2月撮影(2017年 ロイター/Kacper Pempel)
[キエフ 18日 ロイター] - ウクライナ中央銀行は18日、同国の国有銀行および民間銀行に対し、新たなマルウェア(悪意のあるソフトウエア)が現れたことを通達した。
中銀は迅速に情報を共有することによって同国の金融業界の防衛レベルを引き上げるために、政府が支援するコンピューター緊急対応チーム(CERT)や警察と連携しているとした。
中銀はロイターに対し電子メールで「8月11日に各銀行に対し、新たな不正コードの出現やその特徴、侵入の痕跡、感染予防策の必要性を速やかに連絡した」と明かした。
ロイターが入手した銀行宛ての文書によると、新たなマルウェアは電子メールに添付されたワードファイルを開くことで感染するという。
文書では「大量に送られてきたことや、ウィルス対策ソフトが検知しなかったことなど今回の不正コードの性質を考慮すると、今回の攻撃はウクライナの企業ネットワークに対する大規模なサイバー攻撃に向けた準備であることを示唆している」とした。
同国のサイバー警察と安全保障防衛理事会は、ウクライナの独立記念日である8月24日にランサムウェア(身代金要求ウイルス)によるサイバー攻撃が行われる可能性があると発表していた。

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