欧州市場サマリー(25日)
[25日 ロイター] - <ロンドン株式市場> 続落して取引を終えた。米国が景気後退に陥るとの不安から 世界的に株価が下がった。 前週は米連邦準備理事会(FRB)が慎重な姿勢を示したほか、ドイツと米国の製造 業統計が軟調だったことで世界経済への懸念が再浮上した。また、米債券市場で10年物 が3カ月物の短期国債の利回りを下回る「長短金利の逆転現象(逆イールド)」が生じた 。 この日は英議会で2度否決された英国の欧州連合(EU)離脱協定案の3度目の採決 が実施されるかもしれないとする報道を受けてポンドが上昇し、海外収益が多い銘柄の押 し下げ要因となった。 ただイエレンFRB前議長が米国債のイールドカーブについて、景気後退でなく、あ る時点で利下げを行う必要性を示している可能性を指摘したことで相場の下落幅は限定的 だった。 通信衛星運営会社インマルサットは9.6%上昇した。プライベートエクイ ティ(PE)主導の企業連合がインマルサットを約34億ドルで買収することに合意した ことが買い材料だった。 ロンドン株式市場: <欧州株式市場> 4営業日続落して取引を終えた。世界経済への懸念と英国の欧州 連合(EU)離脱を巡る先行き不透明感が相場の重しとなった。 この日発表されたドイツの業況指数が予想外に上昇したことで、欧州株は日中の最安 値からは下落幅を圧縮して取引を終えた。統計を受け欧州最大の経済国が景気後退に陥る との懸念が和らいだ。 ドイツの製薬・化学大手バイエルは2.9%下落した。米医薬品・日用品 大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)と共同開発した抗血栓薬「イグ ザレルト」を巡る米国での数千件に上る訴訟について、両社は7億7500万ドルで和解 することで合意した。 欧州株式市場: <ユーロ圏債券> ドイツの10年債利回りが一時は上昇したものの、再びマイナス 圏に低下した。英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)を巡る懸念で、安全資産へ の逃避が強まった。 ドイツのIFO経済研究所がこの日発表した3月の業況指数は99.6と、前月改定 値の98.7から上昇し、予想の98.5を上回った。ユーロ圏の債券利回 りは、これを受けて上昇した。 ただ、独連邦債の利回りはその後、22日に低調な製造業購買担当者景気指数(PM I)を受けて付けた2年半ぶりの低水準に向けて低下。終盤の取引で、独10年債利回りは0.5ベーシスポイント(bp)上昇し、マイナス0.02%。3月業況 指数の発表後は、一時0.004%を付けた。 この日は英10年債利回りも17年9月以来初めて1%を下回り、0. 989%を付けた。 22日には、米金融・債券市場で3カ月物財務省短期証券(Tビル)と10年債の利 回りが2007年以来約12年ぶりに逆転。ノルデアの首席アナリスト、ヤ ン・フォン・ゲリッチ氏は、米国のイールドカーブから強いリセッション(景気後退)シ グナルが出ていると重視する見方を示し、「国債利回りの動きが終わったと言うのは危険 だろう。勢いはかなり強い」と話した。 ユーロ圏金融・債券市場: <為替> 欧州終盤 アジア市場 コード 終盤 ユーロ/ドル 1.1310 1.1306 ドル/円 110.02 110.04 ユーロ/円 124.47 124.44 <株式指数> 終値 前日比 % 前営業日終値 コード STOXX欧州600種 374.33 -1.70 -0.45 376.03 FTSEユーロファースト 1473.49 -5.53 -0.37 1479.02 300種 DJユーロSTOXX50 3300.48 -5.25 -0.16 3305.73 種 FTSE100種 7177.58 -30.01 -0.42 7207.59 クセトラDAX 11346.65 -17.52 -0.15 11364.17 CAC40種 5260.64 -9.28 -0.18 5269.92 <金現物> 午後 コード 値決め 1319.55 <金利・債券> 米東部時間14時48分 *先物 清算値 前日比 前営業日 コード 終盤 3カ月物ユーロ 100.31 0.00 100.31 独連邦債2年物 111.89 -0.01 111.90 独連邦債5年物 132.79 -0.04 132.83 独連邦債10年物 165.66 -0.08 165.74 独連邦債30年物 191.02 +0.04 190.98 *現物利回り 現在値 前日比 前営業日 コード 終盤 独連邦債2年物 -0.562 +0.001 -0.565 独連邦債5年物 -0.434 0.000 -0.436 独連邦債10年物 -0.031 -0.006 -0.025 独連邦債30年物 0.576 -0.014 0.591
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