現在の形の資本主義、過半数が不信感=調査

現在の形の資本主義、過半数が不信感=調査
 1月20日、今週の世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)に先立って公表された調査によると、現在の形の資本主義について、世界に対して良い影響よりもむしろ悪い影響を及ぼしていると考えている人が、過半数に上ったことが分かった。写真はロンドンで17日に撮影(2020年 ロイター/TOBY MELVILLE)
[ロンドン 20日 ロイター] - 今週の世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)に先立って公表された調査によると、現在の形の資本主義について、世界に対して良い影響よりもむしろ悪い影響を及ぼしていると考えている人が、過半数に上ったことが分かった。
調査は28の国・地域の3万4000人以上を対象に実施。調査対象は米国など西側諸国のほか、中国やロシアまで多岐にわたっている。この調査はPR会社の米エデルマンが行っている「エデルマン・トラスト・バロメーター」。過去20年間、人々の基本的な制度に対する信頼感について調査を行っているが、資本主義に対する意識について調査するのは今回が初めて。
調査によると、56%が、「現在存在する資本主義は、世界に対して良い影響よりも悪い影響を及ぼしている」との見方に同意した。
国別では、資本主義への信頼感欠如が最も顕著だったのはタイとインド(上記の見方への同意がそれぞれ75%、74%)で、フランス(69%)が続いた。その他のアジアの大半の諸国と欧州、湾岸、アフリカ、中南米でも、資本主義への不信を示す回答が過半数に達した。
上記の見方に同意しないとの回答が過半数を占め、資本主義への一定の信頼感が示されたのは、オーストラリア、カナダ、米国、韓国、香港、日本のみだった。

私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab