来週の日本株は戻り試す、外部環境安定なら買い戻しに弾み

来週の日本株は戻り試す、外部環境安定なら買い戻しに弾み
 1月18日、来週の東京株式市場は戻りを試す展開が予想されている。昨年末にかけて醸成された過度な悲観ムードは修正されてきた。写真は東京証券取引所で昨年10月撮影(2019年 ロイター/Issei Kato)
[東京 18日 ロイター] - 来週の東京株式市場は戻りを試す展開が予想されている。昨年末にかけて醸成された過度な悲観ムードは修正されてきた。中国政府の景気刺激策や米中対立の緩和に対する期待が継続すれば、2万0500円近辺で値固めして一段の上昇を目指しそうだという。日銀の金融政策決定会合は無風通過とみる向きが多い。
日経平均の予想レンジは2万0400円─2万0900円。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は17日、ムニューシン米財務長官が、中国の輸入品に課している関税の一部または全部を撤廃することを提案したと報じた。その後、米財務省の報道官は否定コメントを出したものの、米中通商問題解決への期待は高まっている。
投資家の不安心理を示すとされる米VIX指数<.VIX>は20を下回る水準を維持。日経平均は直近上値めどとみられていた25日移動平均線を上抜けた。米国株が堅調な動きを見せれば、日本株も追随して買い戻しの流れが強まりそうだ。
今後、国内企業から業績予想の下方修正が出てくる可能性はあるものの、相当部分が株価に織り込まれており、下方圧力に耐久性がついているとの見方も出ている。17日に業績予想の下方修正を発表した日本電産<6594.T>は朝方に大幅安となった後、下げ幅を縮小させ、相場全体への影響も限定的となった。
今月下旬から決算発表が本格化するが、「決算発表後はアク抜け感も意識されそうだ」(三井住友アセットマネジメント・シニアストラテジストの市川雅浩氏)との声が出ている。
<為替は底堅い展開か>
外為市場では、2週間ぶりのドル高/円安水準となっている。英国の欧州連合(EU)離脱問題やトランプ米大統領の不規則発言、中国経済指標の予想下振れなどには注意が必要だが、来週108円を割り込んで円高が進行する可能性は低いとみられている。
21日には国際通貨基金(IMF)が世界経済見通しを公表するほか、1月23日には日銀が金融政策決定会合の結果と最新の経済・物価情勢の展望(展望リポート)を発表する。日銀については現行政策の維持がコンセンサスだが、ETF(上場投信)の買い入れ比率変更に対する思惑も一部で浮上している。

株式マーケットチーム

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