日経平均は続伸、米中協議への期待で 安川電は小幅続落

日経平均は続伸、米中協議への期待で 安川電は小幅続落
 10月11日、東京株式市場で日経平均は続伸した。米中閣僚級通商協議に対する期待感に加え、外為市場でドル/円が108円台まで円安方向に振れたことが安心感を誘った。写真は都内で2015年4月撮影(2019年 ロイター/Issei Kato)
[東京 11日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は続伸した。米中閣僚級通商協議に対する期待感に加え、外為市場でドル/円が108円台まで円安方向に振れたことが安心感を誘った。堅調なアジア株も支えとなり、後場は前営業日比200円超高の水準でしっかりした動きとなった。
前日の米国株式市場では、米中協議が部分的な合意には至るとの期待が追い風となり、主要3指数が上昇した。米調査会社がアップルの投資判断を引き上げたことにより、同社株が1.3%高まで上昇したことも相場を押し上げる材料となった。
この流れを引き継ぎ、東京株式市場も朝方から買いが先行。香港ハンセン指数<.HSI>、上海総合指数<.SSEC>などが堅調に推移したことも、相場に安心感を与えた。
後場の市場では「米中協議への期待が広がっている。また、現時点で香港における大規模な抗議活動は伝えられていないので、安心感が広がりハンセン指数も上昇している」(みずほ証券・シニアテクニカルアナリストの三浦豊氏)との指摘があった。
TOPIXは反発。東証33業種では、サービス、情報・通信、水産・農林を除く30業種が値上がり。鉱業、海運、証券、輸送用機器、金属製品などが値上がり上位に並んだ。
個別銘柄では、前日に好決算を発表したファーストリテイリング<9983.T>が一時約4%高と大幅続伸。指数寄与度が大きく、日経平均を約58円押し上げる要因となった。
安川電機<6506.T>は小幅続落。前日発表した今期業績の大幅下方修正が嫌気され一時3.6%超安となったものの、徐々に下げ幅を縮小した。「これだけ見通しを減額すれば崩れるところだが、大きく下げていない。注目されていただけに、少し拍子抜けした」(国内証券)との声が出ていた。
スズキ<7269.T>は続伸。前日、業績の大幅下方修正を発表したものの、株価は一時5%近い上昇となった。
岡地証券・投資情報室長の森裕恭氏は「米中協議を消化すると、内外でタイムスケール上で大きな材料が見当たらなくなり自然と決算に関心が向いてくる。その内容をどう読むかだが、これ以上悪くならないとみた場合、アク抜け感から下方修正した銘柄も先行きの回復に関心が移るのではないか」とみている。
東証1部の騰落数は、値上がり1231銘柄に対し、値下がりが807銘柄、変わらずが115銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値      21798.87 +246.89
寄り付き    21749.93
安値/高値   21658.27─21820.77
TOPIX<.TOPX>
終値       1595.27 +13.85
寄り付き     1593.54
安値/高値    1587.36─1596.58
東証出来高(万株) 119714
東証売買代金 21185.86

億円

私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab