欧州市場サマリー(30日)

[30日 ロイター] - <ロンドン株式市場> 横ばい。ブックメーカー(賭け業者)のGVCホールディングスや携帯電話サービス大手ボーダフォンが買われる一方、一次産品銘柄が値を下げた。
GVCは5.4%上昇した。ホテル・カジノ運営の米MGMリゾーツ・インターナショナルと、米国でのオンライン賭博プラットフォームに関する合弁事業で合意したことが好感された。
ボーダフォンは3.6%高で、FTSE100種の最大の押し上げ要因だった。「物言う投資家」として知られるヘッジファンドの米エリオットがボーダフォンの株式を新たに取得したとの報道が材料視された。
一方、石油大手のBPは0.3%安。鉱工業のリオ・ティントとグレンコア、アングロ・アメリカンは0.3─0.8%下落した。世界最大の金属消費国である中国の経済成長鈍化懸念から銅が値下がりしたことが背景にある。
ロンドン株式市場:[.LJP]
<欧州株式市場> 反落。決算が嫌気された銘柄が売られたほか、ハイテク部門が軟調だった。
ビール製造で世界2位のハイネケンは6.5%下落した。上半期利益が市場予想を下回ったほか、通期の利幅見通しを引き下げたことが嫌気された。
フランスのガス大手エア・リキードは2.5%安だった。上半期の営業収益が期待外れの内容だった。
世界最大の医療画像機器メーカー、シーメンス・ヘルシニアーズは2.0%下落した。ドル高に伴い第3・四半期の純利益が10%減少したことが売り材料だった。
STOXX欧州600種テクノロジー株指数<.SX8P>が1.62%低下した。アジアや米国の株式市場でもハイテク部門が下落し、欧州株式市場でも同部門が連れ安となった形だ。ツイッターやフェイスブックなどの大手ハイテク銘柄が前週に大幅安となったことで投資家は同部門を不安視している。フランスの情報技術(IT)サービス大手キャップ・ジェミニとドイツのソフトウエア大手SAPはこの日、2.2%と2.9%それぞれ値を下げた。
欧州株式市場:[.FJ]
<ユーロ圏債券> 国債利回りが幅広く上昇。イタリアの国債入札に強い需要が集まる代わりに、域内の高格付け債券が売られたことを受けた。
アナリストは、日銀の金融政策決定会合への思惑のほか、ドイツやスペインのインフレ指標も利回り上昇につながったとした。
イタリアが30日実施した国債入札では、調達額が目標レンジ(55億─75億ユーロ)上限の75億ユーロ(88億ドル)に達した。
ユーロ圏の債券利回りは4─5ベーシスポイント(bp)上昇。ドイツ10年債利回りは4bp余り上昇し、6週間ぶり高水準となる0.46%となった。
イタリア10年債利回りは入札結果発表後に他のユーロ圏債券をアウトパフォームしたものの、終盤は約5bp上昇。
ユーロ圏金融・債券市場:[DE/BJ]

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