米国株式市場は上昇、底堅い経済指標を好感

[ニューヨーク 13日 ロイター] - 米国株式市場は上昇。底堅い経済指標やハイテク株の上昇が全体の株価押し上げに寄与した。週足ではダウ工業株30種とS&P総合500種が5週連続、ナスダック総合が3週連続で上昇した。
朝方発表された9月の米小売売上高は2年半ぶりの大幅増となったほか、10月のミシガン大消費者信頼感指数(速報値)は2004年1月以来の高水準を記録した。9月の消費者物価指数(CPI)は前月比で8カ月ぶりの大幅なプラスとなったものの、基調的な物価はなお抑制されていることが浮き彫りとなった。
S&Pハイテク株<.SPLRCT>は0.5%上昇。
米動画配信サービス大手ネットフリックスは1.9%高で終了。週明け16日に決算発表を控える中、証券会社による目標株価の引き上げが相次いだことを好感し、取引時間中には過去最高値を更新した。
アップルは0.6%高。
BB&Tウエルス・マネジメントのシニアバイスプレジデント、バッキー・ヘルウィグ氏は、株式市場にプラスのモメンタムが存在すると指摘。「市場にみられる勢いの継続と低水準のボラティリティがあいまって、株式が好ましい投資先とみなされているようだ」と述べた。
投資家の不安心理の度合いを示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(VIX指数)<.VIX>は9.61と、記録的な低水準にとどまった。
銀行株はまちまち。バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)は1.5%上昇。第3・四半期決算はコスト抑制や金利上昇が寄与し、利益が市場予想を上回った。
半面、ウェルズ・ファーゴ(Wファーゴ)は2.8%安。第3・四半期決算は19%の減益となったほか、収入が4四半期連続で市場予想を下回った。
病院・医療保険銘柄が売られたことで、株価は伸び悩んだ。
ヘルスケア関連株<.SPXHC>が0.3%下落。トランプ米大統領が医療保険制度改革(オバマケア)に基づき保険会社に支払っている低所得層向け医療補助金を停止すると発表したことが圧迫材料となった。
保険株ではセンティーン、モリーナ・ヘルスケア、アンセムがそろって3%超下落。
病院運営のテネット・ヘルスケアは5.1%安、コミュニティ・ヘルス・システムズは4%安。
週足では、ダウは0.4%、S&Pは0.2%、ナスダックは0.2%それぞれ上昇した。
ニューヨーク証券取引所の騰落銘柄数は、値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を上回り、比率は1.43対1だった。ナスダックは1.08対1で値下がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は約58億株で、直近20営業日平均の61億株を下回った。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 22871.72 +30.71 +0.13 22876.43 22905.33 22855.93 <.DJI>
前営業日終値 22841.01
ナスダック総合 6605.80 +14.29 +0.22 6613.21 6616.58 6602.20 <.IXIC>
前営業日終値 6591.51
S&P総合500種 2553.17 +2.24 +0.09 2555.66 2557.65 2552.09 <.SPX>
前営業日終値 2550.93
ダウ輸送株20種 9936.22 -101.91 -1.02 <.DJT>
ダウ公共株15種 737.25 -7.63 -1.02 <.DJU>
フィラデルフィア半導体 1219.21 +8.11 +0.67 <.SOX>
VIX指数 9.61 -0.30 -3.03 <.VIX>
S&P一般消費財 725.85 +3.15 +0.44 <.SPLRCD>
S&P素材 365.60 +1.73 +0.48 <.SPLRCM>
S&P工業 612.01 -1.58 -0.26 <.SPLRCI>
S&P主要消費財 562.10 +0.75 +0.13 <.SPLRCS>
S&P金融 433.50 -0.17 -0.04 <.SPSY>
S&P不動産 203.72 +0.40 +0.20 <.SPLRCREC>
S&Pエネルギー 504.51 -0.36 -0.07 <.SPNY>
S&Pヘルスケア 953.06 -2.85 -0.30 <.SPXHC>
S&P電気通信サービス 153.11 -1.09 -0.71 <.SPLRCL>
S&P情報技術 1047.08 +5.44 +0.52 <.SPLRCT>
S&P公益事業 274.48 -2.10 -0.76 <.SPLRCU>
NYSE出来高 7.68億株 <.AD.N>
シカゴ日経先物12月限 ドル建て 21265 + 105 大阪比 <0#NK:>
シカゴ日経先物12月限 円建て 21240 + 80 大阪比 <0#NIY:>

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