ファーウェイ、各国とスパイ防止協定結ぶ用意=会長

ファーウェイ、各国政府とスパイ防止協定結ぶ用意=会長
 5月14日、中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の梁華会長は、英国など各国政府とスパイ防止協定を結ぶ用意があると述べた。北京で1月撮影(2019年 ロイター/Jason Lee)
[ロンドン/ベルリン 14日 ロイター] - 中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)[HWT.UL]の梁華会長は14日、英国など各国政府とスパイ防止協定を結ぶ用意があるとの考えを示した。
会長は「当社製品がスパイ活動や秘密活動に係る基準を満たすことを約束するため、英国を含む各国政府とスパイ防止協定を締結する用意がある」と述べた。
ファーウェイがいかなる海外市場でも中国政府のために行動したことはないと説明。「外国政府の機密情報収集や、政府のための裏口(バックドア)設置を企業に求める中国の法律は存在しない」とした。
英国は、ファーウェイの次世代通信規格「5G」ネットワーク参入をどの程度認めるかを決めようとしている。
会長は、決定に際して政治でなく経済的な要因を考慮するよう求めた。
一方、英国のハント外相は、米国などとの機密情報共有網「ファイブ・アイズ」を脅かす決定は絶対に行わないと言明。ただ、中国との新たな冷戦を望まない考えも示した。
中国が今後25年以内に米国を追い抜き世界最大の経済大国になると予想し、中国の成長は歓迎すべきだと指摘。「好むと好まざるとにかかわらず、この新しい大国は存在し続けるため、共存する方策を探す必要がある」と述べた。
英政府の報道官は「ファーウェイ機器の英国内配置について厳しい監視体制を敷いている」とし、通信関係の供給網見直しの結果が間もなく公表されると説明した。
ドイツ内務省の報道官は、次世代移動通信網の構築でファーウェイへの認可を判断する上で、中国政府とのスパイ防止協定は極めて重要と強調。ただ現時点で協定締結の動きはないとした。
*内容を追加しました。

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