中国、WTO規定順守巡る米USTR報告に反論 「根拠欠く」

中国、WTO規定順守巡る米USTR報告に反論 「根拠欠く」
 2月5日、米通商代表部(USTR)が中国の世界貿易機関(WTO)規定の順守状況に関する年次報告書を米議会に提出したことを受け、中国商務省は、USTRの報告書は事実と相いれないとして反論した。米中両国旗。昨年11月にヴァージニア州で撮影(2019年 ロイター/YURI GRIPAS)
[北京 6日 ロイター] - 米通商代表部(USTR)が中国の世界貿易機関(WTO)規定の順守状況に関する年次報告書を米議会に提出したことを受け、中国商務省は5日、USTRの報告書は事実と相いれないとして反論した。
商務省は声明で、報告書はWTOの協定や国際的なルールよりも米国の国内法に基づいた内容だと主張。報告書に書かれた中国に対する非難の多くは、中国がWTOに約束した範囲を超える部分に関するものであり、法的および実際の根拠を欠いていると指摘した。
同省はまた、中国は多国間貿易システムを強く支持し、WTOの改革に参加し、一国主義と保護貿易主義には明確に反対すると表明した。
USTRは4日、議会に提出した報告書で、中国の「重商主義的な(mercantilist)」通商慣行の是正に向けてWTO規定の変更を議論することは無駄な行為だと指摘。USTRは、米国の労働者や企業、農家に打撃をもたらす、不公平で市場をゆがめる通商慣行を行う中国に責任を課す方針を示した。

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