中国・香港株式市場・大引け=中国5日続落、弱い指標や銀行への懸念で

    [香港 9日 ロイター] - 
 中国                     終値     前日比        %      始値        高値        安値
 上海総合指数<.SSEC  2,598.8715  - 36.7607    - 1.39  2,621.23  2,621.2380  2,598.1609
 >                                                         80                         
 前営業日終値        2,635.6322                                                       
 CSI300指数<.   3,167.444   - 45.330    - 1.41  3,193.30  3,193.304   3,166.311 
 CSI300>                                                    4               
 前営業日終値         3,212.774                                                       
    
    中国株式市場は5日続落。1.5%近くの下げとなった。弱い経済指標が嫌気された
ほか、政府が金融機関への圧力を強めているとの懸念や、上海証券取引所の新ハイテク市
場開設に伴い、A株市場が混乱するのではないかとの見方が圧迫要因となった。
    上海総合指数       終値は36.7607ポイント(1.39%)安の2598.
8715。
    上海と深センの株式市場に上場する有力企業300銘柄で構成するCSI300指数
         終値は45.330ポイント(1.41%)安の3167.444。
    金融指数は2.16%安。銀行保険監督管理委員会(銀保監会、CBI
RC)の郭樹清首席は、大規模銀行が企業に提供する新規融資の最低3分の1は民間企業
向けでなければならないとの見方を示した。銀行は返済に窮している企業から融資を引き
揚げて終わりとすべきでないとも述べた。
    地元証券の関係者は「金融機関が、資金繰りの悪化している企業への融資拡大を迫ら
れれば、不良債権比率が上昇するとの懸念が出ている」と述べた。
    別の証券会社の関係者によると、一部の投資家は、米中貿易摩擦の行方を見極めたい
として、様子見に回っている。
    中国税関総署が8日発表した10月の貿易統計によると、ドル建て輸出は前年同月比
15.6%増と市場予想を大幅に上回ったが、来年初めに予定される関税引き上げを前に
米国向けの駆け込み輸出が増大したとみられる。
    中国国家統計局が9日発表した10月の生産者物価指数(PPI)上昇率は前年比3
.3%で、9月の3.6%から鈍化した。鈍化は4カ月連続で、米国との貿易摩擦が経済
を圧迫していることが浮き彫りになった。原材料需要の弱まりや製造業の減速を反映した
。
    中国汽車工業協会(CAAM)によると、10月の自動車販売台数は前年同月比11
.7%減の238万台だった。減少は4カ月連続。
    証券会社の関係者は、今月末の米中首脳会談の結果次第で市場の方向性が決まるとの
見方を示している。
    習近平国家主席が発表した新ハイテク市場の開設も懸念材料。証券当局幹部が習主席
の計画を早急に実行に移すと表明したことも嫌気されているという。
    地元証券のアナリストは「市場が低迷し、投資家の自信が失われている時期に、新市
場を開設するのは難しいのではないか」との見方を示した。
    深セン総合指数は0.43%安。深セン証券取引所の新興企業向け市場「創
業板(チャイネクスト)」は0.51%安。
    上海総合指数とCSI300指数は、今週1週間でともに1.4%値下がりした。
    
    

    
 (ロイターデータに基づく値です。前日比が一致しない場合があります)
 
 

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