米国のウイグル人権法案、国際法に違反=新疆ウイグル自治区主席

米国のウイグル人権法案、国際法に違反=新疆ウイグル自治区主席
 12月9日、中国・新疆ウイグル自治区のショハラト・ザキル主席(写真)は、米下院がウイグル人権法案を可決したことについて、国際法に深刻に違反しており、あからさまな内政干渉だとの認識を示した。写真は北京で撮影(2019年 ロイター/Jason Lee)
[北京 9日 ロイター] - 中国・新疆ウイグル自治区のショハラト・ザキル主席は9日、米下院がウイグル人権法案を可決したことについて、国際法に深刻に違反しており、あからさまな内政干渉だとの認識を示した。
米下院は先週、自治区で少数民族ウイグル族を弾圧する中国当局者に制裁を科すよう米政権に求めるウイグル人権法案を可決した。
国連も100万人規模のウイグル人が施設に拘束されている可能性があると指摘している。中国政府は施設について、テロ対策の一環であり、職業訓練を行っていると説明している。
国連や人権保護団体は100万─200万人が施設に拘束されており、その大半がウイグル人だと指摘している。一方、自治区政府は、施設にいる人々は「卒業」し、新たな生徒は「行ったり来たりする自由」があると反論。ザキル主席は、海外メディアが伝えている拘束者数はでっちあげだ、と批判した。
ザキル主席はまた、自治区のテロ対策は米国のテロ対策と何ら変わらないとし、「米国は新疆ウイグル自治区の社会的安定の問題については見て見ぬふりをし、自治区を標的に組織的中傷を展開し、自治区の問題を利用して中国の民族間に不和の種をまこうとしている」と付け加えた。
「ウイグル自治区に害をもたらそうとするいかなる試みも、必ず失敗する運命にある」と同主席は強調した。
人権団体や過去に同自治区の施設に収容されていたウイグル人は、施設の環境は劣悪で、収容されている人々は心理的にも肉体的にも虐待されていると訴えている。
*内容を追加しました

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