アマゾン「第2本社」はNYとワシントン近郊に、50億ドル投資 新規雇用5万人

アマゾン第2本社、NYと首都近郊に 50億ドル投資・新規雇用5万人
 11月13日、オンライン小売のアマゾン・ドット・コムは、新本社をニューヨークと首都ワシントン近郊のバージニア州北部の2カ所に設置すると発表した。昨年6月撮影(2018年 ロイター/Carlos Jasso)
[サンフランシスコ 13日 ロイター] - オンライン小売のアマゾン・ドット・コムは13日、新本社をニューヨークと首都ワシントン近郊のバージニア州北部の2カ所に設置すると発表した。投資額は50億ドル相当で、5万人規模の新規雇用を見込む。
アマゾンは昨年、シアトル本社に加えて第2本社を建設する計画を発表。1年以上かけて候補地を募り、選定を進めてきた。これまでに200以上の地域から提案を受け、今年に入り最終候補地を北米の20都市・地域に絞り込んでいた。
両本社での採用は来年開始の予定。
ジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)は「これら2つの都市に本社を置くことで世界に通用する人材を確保でき、引き続き商品開発へとつなげていくことができるだろう」と述べた。
本社設置に伴い、ニューヨーク州はロングアイランドシティでの雇用創出2万5000人に基づき15億2500万ドル、バージニア州はアーリントンでの雇用創出2万5000人に基づき5億7300万ドルを支払う見通し。
さらにニューヨーク市では本社移転・雇用支援プログラムの税優遇制度を通じて、1雇用当たり3000ドルの税が控除され、12年間で9億ドル規模の恩恵を受ける可能性がある。
他にも、テネシー州ナッシュビルを東海岸地域の新たな事業拠点とし、5000人を追加採用する。
アマゾンによると、新拠点はニューヨーク、バージニア、テネシーの各州に今後20年で140億ドルを超える税収をもたらすことになる。各所での平均年収は15万ドルを超えるという。
また、首都ワシントンに近いアーリントンを選んだことで、アマゾンはさらなる政治的影響力を手にする可能性もある。ベゾス氏はトランプ大統領に批判的なワシントン・ポスト紙を保有している。
*内容を追加しました。

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