米国株式市場は反発、サイバーマンデー好調で小売株が高い

米国株式市場は反発、サイバーマンデー好調で小売株が高い
 11月26日、米国株式市場は反発して取引を終えた。写真はNY証券取引所のトレーダー(2018年 ロイター/Brendan McDermid)
[ニューヨーク 26日 ロイター] - 米国株式市場は反発して取引を終えた。先週の急落後に安値拾いの買いが入った。インターネット通販の米年末商戦幕開けとされる「サイバーマンデー(感謝祭翌週の月曜日)」の売上高への期待から小売り株が上昇した。
S&P総合500種とダウ工業株30種は約1.5%、ナスダック総合は2%超、それぞれ上昇した。いずれの指数も約3週間ぶりの大幅上昇となった。
S&Pは前週末23日に過去最高値を10.2%下回って終了し、今年2回目の調整局面入りが確認されていた。
アドビ・アナリティクスの算出によると、サイバーマンデーの売上高は過去最高の78億ドルに達する見通し。
キングスビュー・アセット・マネジメントのポートフォリオマネジャー、ポール・ノルテ氏は「きょう起きているのは安心買いだ。サイバーマンデーのウォール街での買い物だ」と指摘した。
ネット通販大手アマゾン・ドット・コムは5.3%急伸し、ナスダックとS&P小売株指数<.SPXRT>の上げを主導した。S&P小売株指数は3.1%高。
原油価格の上昇を背景にエネルギー株も買われ、関連指数は1.7%高となった。原油先物は、米原油在庫の減少や供給を巡る懸念の高まりを受けて上昇した。北海ブレント先物は10月上旬以降、30%近く下落している。
ゼネラル・モーターズ(GM)は4.8%上昇。同社は26日、約10年前の破綻以降で最大規模となる北米事業の再編策を発表。人員削減のほか、販売が減少している車種の製造停止などを行い、電気自動車と自動運転車により多くの経営資源を投入する。
S&P総合500種は主要11セクターすべてが値上がり。一般消費財セクター<.SPLRCD>と情報技術セクター<.SPLRCT>が上昇を主導した。
情報技術セクターは2.3%高。前週は6%超値下がりし、8カ月ぶりの大幅な下げとなっていた。
半導体大手エヌビディアは5.6%高。クレディ・スイス(CS)が強気な見通しとともに同社のカバーを開始したことが好感された。
製薬のザフゲンは40.5%の大幅安となった。米食品医薬品局(FDA)が、心臓の安全性にリスクがあるとして同社の糖尿病薬の米国での治験実施を保留扱いにした。
リフィニティブのデータによると、S&P総合500種採用企業の約97%が第3・四半期決算を発表済みで、このうち78%がアナリスト予想を上回っている。企業決算が大方出そろい、投資家の焦点は今週末の主要20カ国・地域(G20)首脳会議に移っている。G20での米中首脳会談が行われる見通しで、貿易摩擦の行方が注目される。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.80対1の比率で上回った。ナスダックでも1.50対1で値上がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は66億8000万株。直近20営業日の平均は80億2000万株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 24640.24 +354.29 +1.46 24364.13 24673.29 24364.13 <.DJI>
前営業日終値 24285.95
ナスダック総合 7081.85 +142.87 +2.06 7026.50 7083.93 7003.12 <.IXIC>
前営業日終値 6938.98
S&P総合500種 2673.45 +40.89 +1.55 2649.97 2674.35 2649.97 <.SPX>
前営業日終値 2632.56
ダウ輸送株20種 10476.55 +107.54 +1.04 <.DJT>
ダウ公共株15種 723.84 +4.21 +0.59 <.DJU>
フィラデルフィア半導体 1201.72 +22.48 +1.91 <.SOX>
VIX指数 18.85 -2.67 -12.41 <.VIX>
NYSE出来高 8.83億株 <.AD.N>
シカゴ日経先物12月限 ドル建て 22055 + 225 大阪比 <0#NK:>
シカゴ日経先物12月限 円建て 22045 + 215 大阪比 <0#NIY:>

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