フェイスブックのテロ定義は反体制派の弾圧助長=国連人権専門家

フェイスブックのテロ定義は反体制派の弾圧助長=国連人権専門家
 9月3日、国連人権理事会の特別報告者が、米フェイスブックに書簡を送り、各国政府が合法的な反体制派の意見表明も裁量的に弾圧するのを止めるためテロリズムの定義を狭めるよう訴えた。写真はサラエボで3月撮影(2018年 ロイター/Dado Ruvic)
[ジュネーブ 3日 ロイター] - 国連人権理事会の特別報告者が3日、米フェイスブックに書簡を送り、各国政府が合法的な反体制派の意見表明も裁量的に弾圧するのを止めるためテロリズムの定義を狭めるよう訴えた。
国連人権理事会から人権状況について勧告するため任命された特別報告者は、フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)宛ての書簡で「多くの政府が、平和的なものから暴力的なものまでさまざまな反対や抵抗にテロの烙印を押そうとしている」と指摘。目的達成のために暴力を用いる非国家団体すべてをテロの主体として扱うフェイスブックの「広範な定義」は憂慮すべきものだとしている。
書簡は「オンライン上のテロ活動を抑えるフェイスブックの重要な役割」を称賛した上で、ユーザーの人権に不当に介入してはならず、人々が間違った決定に異議を唱える手段を確保すべきだと主張した。
書簡によると、フェイスブックのテロに関する方針は、国際人権法を準拠している武装反乱グループについて考慮していない。書簡は具体例を挙げていないが、シリアなどの国はあらゆる反体制勢力をテロと決めつけている。

私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab