欧州は「ヨーロッパ・ファースト」政策を採用せず=独財務相

ブレグジット巡り合意に至るかどうかは言い難い=独財務相
 8月30日、ドイツのショルツ財務相(写真)は、英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)を巡り、EUが英国と合意に至るかどうかを言うことは困難との認識を示した。写真はパリ近郊のジュイ・アン・ジョザで撮影(2018年 ロイター/Benoit Tessier)
[フランクフルト 30日 ロイター] - ドイツのショルツ財務相は、「ヨーロッパ・ファースト(欧州第一主義)」政策を採用しないよう警告したほか、欧州連合(EU)が英国とのEU離脱(ブレグジット)交渉において合意に達するかどうかは不透明との見方を示した。
ショルツ氏はフランクフルトで開催されたカンファレンスで、欧州の政策は欧州の企業と産業を促進するものであるべきと指摘。一方で、「ヨーロッパ・ファーストではない」とし、欧州以外の企業が欧州大陸で事業を行うことを排除するような保護主義的な政策を意味しないとした。
また「われわれはナンバーワンになる必要があるとは少しも考えていないが、先駆者の一員にはなりたいため、(政策により)われわれの潜在能力を発揮しなければならない」と述べた。
ブレグジット交渉に関しては、合意確保に向けあらゆることを行っていくとしたうえで、合意に達するかどうかについてコメントするのは難しいとした。
さらにショルツ氏はドイツの輸出産業を支援するために強い金融セクターが必要と言及。ブレグジット後にはユーロ決済業務の大部分が次第に欧州大陸とドイツに移転するとの見方を示した。
*内容を追加しました。

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