上海外為市場=下落、元安方向への基準値設定が重し

[上海 3日 ロイター] - 上海外国為替市場の人民元相場は、対ドルで下落。新たな米中貿易摩擦が市場センチメントを悪化させる中、元安方向への基準値設定が重しとなった。
トランプ米大統領は今週のパブリックコメント期間終了後、2000億ドル規模の中国製品に対する追加関税を発動させるとみられている。
中国人民銀行はきょうの基準値を1ドル=6.8347元に設定。前日基準値(6.8246元)より101ポイント(0.15%)の元安・ドル高水準となった。
ただ、ロイター予想(6.8423元)よりは76ポイント元高水準だった。
トレーダーによると、予想より元高水準での基準値設定は、当局が通貨を安定させようとしていることの表れだという。
またトレーダーは、国有銀行大手が1ドル=6.84元付近で小口のドル売りを行っていたと指摘。この取引が大手銀行の自己勘定による売買なのか、人民銀の代理として急速な人民元安を回避するために行われた取引なのかは不明だが、スポット市場の安値更新を見込む投資家を消極的にさせたという。
スポット市場の元相場は1ドル=6.8444元で始まり、日中は6.8366元で推移。前週末終値比56ポイント安となっている。基準値比では0.03%安。
通貨バスケットに対するオフショア人民元相場の日々の動きを示すトムソン・ロイター/HKEXグローバルCNH指数は93.39と、前日の93.11から上昇した。
ドル指数は95.151。前日は95.14。
オフショア人民元は1ドル=6.8455元とスポット市場に比べ0.13%元安・ドル高の水準。
人民元の1年物ノンデリバラブル・フォワード(NDF)は6.9055元と、基準値比1.03%の元安。

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