米金融・債券市場=利回り上昇、イタリア懸念後退で安全需要減退
[ニューヨーク 19日 ロイター] - 米東部時間 価格 利回り コード 30年債(指標銘柄 17時05分 92*29.00 3.3793% ) 前営業日終値 93*09.00 3.3580% 10年債(指標銘柄) 17時05分 97*10.00 3.1958% 前営業日終値 97*15.50 3.1750% 5年債(指標銘柄) 17時05分 99*06.75 3.0480% 前営業日終値 99*10.25 3.0240% 2年債(指標銘柄) 16時39分 99*22.50 2.9080% 前営業日終値 99*24.50 2.8740% 清算値 前日終値 コード Tボンド先物12月 137*23.00 138*04.00 限 Tノート先物12月 117*30.50 118*04.50 限 米金融・債券市場では、イタリア予算案を巡り同国政府と欧州委員会との間の緊張が 緩和するとの期待から安全資産としての米国債が売られ、利回りは上昇した。米株価上昇 も国債価格下落の一因となった。 米10年債利回りは3.200%と、前日終盤から約2ベーシスポイン ト(bp)上昇。前日に付けた約1週間ぶりの高水準付近を維持した。同利回りは前週は 3.261%と、7年半ぶりの高水準を付けている。 イタリアを巡っては、前日に欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会が同国の 2019年予算案はEU財政規律から大幅に逸脱しているとの見解をイタリア政府に書簡 で通達。ただこの日、欧州委のモスコビシ委員(経済・財務・税制担当)が同予算案を巡 る対立を緩和したいとの姿勢を示したことでイタリア国債利回りは低下した。 R・Wプレスプリッチ(ニューヨーク)の政府・エージェンシー債取引部門責任者、 ラリー・ミルステイン氏はモスコビシ委員が示した姿勢について「市場に安心感が広がり 、安全資産に対する需要が低下した」と述べた。 今週は17日に連邦準備理事会(FRB)が公表した9月の連邦公開市場委員会(F OMC)の議事要旨で、当局者が金利は今後も上昇することでおおむね一致していたこと が判明。アナリストは、同議事要旨で一部政策担当者が金利を3%と見られている「中立 金利」を超えて引き上げることに異存はないとしていることが示唆されたことを受け、金 利先物を売る動きが出たと指摘している。 この日はダラス地区連銀のカプラン総裁が、FRBがあと2、3回の利上げを実施す れば金利は「中立」水準に達するとの見方を表明。こうした2、3回の利上げは2019 年6月までに実施される可能性があると述べた。ただFRBが中立金利を超えて利上げを 実施する必要があるかについて自身の見解はまだ定まっていないとした。 財務省は来週、総額1080億ドルの2年債、5年債、7年債の入札を実施。前出の ミルステイン氏は「供給額の大きさを踏まえると、利回りが現在の水準を維持する公算は 小さい」としている。 <ドル・スワップ・スプレッド> Last (bps) Net Change (bps) U.S. 2-year dollar swap spread 20.25 -2.25 U.S. 3-year dollar swap spread 18.50 -1.50 U.S. 5-year dollar swap spread 14.25 -0.75 U.S. 10-year dollar swap spread 6.50 -0.25 U.S. 30-year dollar swap spread -8.50 0.00 (い)
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