上海外為市場=人民元、約21カ月ぶり安値から持ち直す

[上海 23日 ロイター] - 上海外国為替市場の人民元相場は小幅高。前日終盤ではドルの上昇を背景に、21カ月以上ぶり安値を付けていた。
国内スポット市場の元は、1ドル=6.9413元できょうの取引を開始。中盤時点では6.9417元と、前日終値比で27ポイントの元高となっている。前日終値は6.9444元と、終値ベースで2017年1月3日以来の安値。
中国系銀行のチーフディーラーは「市場は受け身になっており、元は短期的に引き続きドルの値動きに追随する可能性が高い」と述べた。
スポット市場の元は50ポイント前後のレンジで推移している一方、中盤時点の出来高は296億7000万ドルと、通常のほぼ2倍となっている。
中国人民銀行(中央銀行)は、この日の基準値(中間値)を1ドル=6.9338元に設定。市場の予想とほぼ一致した。前営業日(6.9236元)に比べて102ポイント(0.15%)の元安水準となる。
人民元は今年に入り対ドルで6%以上下落。米中貿易摩擦の激化や景気減速の影響を引き続き受けやすい状況となっている。
DBSグループ・リサーチは23日、「中国による刺激策は、景気押し上げではなく、減速する経済に対する外部の逆風を和らげるものとして受け止められるべきだ」と指摘した。
一部の市場参加者は、人民元が心理的節目となる1ドル=7元の水準を近く超える可能性があるとの見方を示した。
中盤時点のオフショア人民元は1ドル=6.9478元。

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