米テスラが上海に工場新設へ、生産能力年50万台 

[上海 10日 ロイター] - 米電気自動車(EV)メーカー、テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は10日、中国・上海に大規模な自動車工場を新設することで中国当局と合意した。同社にとって初の海外工場で、生産能力は年50万台を想定、実現すれば生産は世界規模で倍増となる見込み。
上海市政府は声明で、テスラは新工場だけでなく研究・開発にも投資を行うとして、同社の方針を歓迎した。
テスラは工場着工から約2年後に生産を始める計画だ。2─3年後には年間最大50万台に拡大するとしている。業界の基準では大半の工場が年20万─30万台の生産能力となっており、テスラの上海工場は大規模といえる。
一部のアナリストは、赤字決算を計上した同社が、大規模工場の建設や従業員確保に必要な資本を獲得できるのかを疑問視する。ノルトLBのフランク・シュウォペ氏は「テスラはどんなに遅くとも来年には新たな資金が確実に必要となる」と述べた。マスクCEOはこれまで、今年のキャッシュフローはプラスになるとの見方を示している。
上海市政府は、一部資本コストの支援が可能との立場を示し、「テスラの工場建設を完全に後押しする」と表明した。
テスラは今回の発表について、米国内の生産活動に影響を及ばさず、成長し続けると説明した。

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