米国株式市場は小反発、企業決算が支援 貿易摩擦・政府閉鎖は重し
１月２３日、米国株式市場は小反発して取引を終えた。好調な企業決算が支援材料となったが、貿易摩擦や政府機関閉鎖を巡る懸念がくすぶり上値は限定的となった。ニューヨーク証券取引所で２２日撮影（２０１９年 ロイター/Brendan McDermid）
［ニューヨーク ２３日 ロイター］ - 米国株式市場は小反発して取引を終えた。好調な企業決算が支援材料となったが、貿易摩擦や政府機関閉鎖を巡る懸念がくすぶり上値は限定的となった。主要株価３指数はいずれもプラス圏で引け、ＩＢＭ、プロクター・アンド・ギャンブル（Ｐ＆Ｇ）、ユナイテッド・テクノロジーズなどの好決算を手掛かりにダウ工業株３０種の上昇率が３指数の中で最大となった。
一方、米中貿易摩擦の影響が広がる中、世界経済フォーラム年次総会（ダボス会議）に出席している企業の首脳らがトランプ米大統領の政策に対する信頼感を失いつつあるとの報道が、投資家心理の重しとなった。
米政府機関の一部閉鎖を巡る不透明感もくすぶる。米経済諮問委員会（ＣＥＡ）のケビン・ハセット委員長はこの日、政府閉鎖が第１・四半期末まで継続した場合、同四半期の米経済成長率はゼロ％になる可能性があるとの認識を示した。
この日はＳ＆Ｐ総合５００種の主要１１セクターのうち、エネルギー<.SPNY>と素材<.SPLRCM>のみがマイナス圏で引けた。
ＩＢＭは８．５％急伸。クラウドやソフトウエア事業などが好調で第４・四半期利益が市場予想を上回ったほか、２０１９年の利益見通しも市場予想より良好だった。
Ｐ＆Ｇも４．９％高。値上げや堅調な需要が寄与して１０─１２月期決算が市場予想を上回った。通期の売上高見通しを引き上げたことも好感した。
ユナイテッド・テクノロジーズは５．４％高。第４・四半期の利益が市場予想を上回ったことなどが手掛かりとなった。
コムキャストも予想を上回る決算や増配を好感して５．５％上昇した。
半面、テスラは３．８％安。「モデルＳ」と「モデルＸ」の生産時間を短縮すると発表したことが嫌気された。同社は数日前に人員削減を発表したばかり。
フォード・モーターが引け後に発表した第４・四半期決算は赤字に転落。北米以外のすべての地域で赤字となり、業績を圧迫した。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を１．０５対１の比率で上回った。ナスダックでは１．０２対１で値下がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は６８億３０００万株。直近２０営業日の平均は７８億２０００万株。
終値 前日比 ％ 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株３０種 24575.62 +171.14 +0.70 24577.25 24700.98 24307.17 <.DJI>
前営業日終値 24404.48
ナスダック総合 7025.77 +5.41 +0.08 7061.65 7084.85 6953.23 <.IXIC>
前営業日終値 7020.36
Ｓ＆Ｐ総合５００種 2638.70 +5.80 +0.22 2643.48 2653.19 2612.86 <.SPX>
前営業日終値 2632.90
ダウ輸送株２０種 9734.92 -87.30 -0.89 <.DJT>
ダウ公共株１５種 714.97 +7.16 +1.01 <.DJU>
フィラデルフィア半導体 1185.95 -7.41 -0.62 <.SOX>
ＶＩＸ指数 19.50 -1.30 -6.25 <.VIX>
Ｓ＆Ｐ一般消費財 833.87 +1.86 +0.22 <.SPLRCD>
Ｓ＆Ｐ素材 328.28 -2.14 -0.65 <.SPLRCM>
Ｓ＆Ｐ工業 578.99 +1.06 +0.18 <.SPLRCI>
Ｓ＆Ｐ主要消費財 539.17 +6.23 +1.17 <.SPLRCS>
Ｓ＆Ｐ金融 427.10 +0.15 +0.04 <.SPSY>
Ｓ＆Ｐ不動産 202.46 +0.19 +0.09 <.SPLRCR>
Ｓ＆Ｐエネルギー 456.54 -4.61 -1.00 <.SPNY>
Ｓ＆Ｐヘルスケア 1036.65 +1.30 +0.13 <.SPXHC>
Ｓ＆Ｐ通信サービス 147.19 +0.36 +0.25 <.SPLRCL>
Ｓ＆Ｐ情報技術 1131.00 +4.66 +0.41 <.SPLRCT>
Ｓ＆Ｐ公益事業 273.07 +2.92 +1.08 <.SPLRCU>
ＮＹＳＥ出来高 8.11億株 <.AD.N>
シカゴ日経先物3月限 ドル建て 20575 + 15 大阪比 <0#NK:>
シカゴ日経先物3月限 円建て 20545 - 15 大阪比 <0#NIY:>
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