ドイツと中国、金融分野の協力強化で合意

ドイツと中国、金融分野の協力強化で合意
 1月18日、ドイツ、中国両政府は、銀行・金融・資本市場の分野で協力を強化することで合意した。一段の市場開放を進め、実務面で協力を拡大することで経済関係を強化するとしている。写真はドイツのショルツ財務相(左)と中国の劉鶴副首相(右)。北京で撮影(2019年 ロイター)
[北京 18日 ロイター] - ドイツ、中国両政府は18日、銀行・金融・資本市場の分野で協力を強化することで合意した。一段の市場開放を進め、実務面で協力を拡大することで経済関係を強化するとしている。
北京を訪問中のドイツのショルツ財務相と中国の劉鶴副首相の会談後に共同声明を発表して明らかにした。
「マクロ経済政策の協調と財政・金融分野の実務面の協力を強化するとともに、戦略的な協力を拡大する」としている。
国際的な経済ガバナンスの改善、グローバルな多国籍体制の維持、貿易保護主義との戦い、世界貿易機関(WTO)を中心とするルールに基づく多国間貿易システムの支援に向けて努力することでも一致した。
ショルツ財務相は、銀行・保険会社が公正かつ互恵的な立場で市場にアクセスできる環境が重要だと発言。
劉鶴副首相は記者団に「世界経済が減速し、市場のボラティリティーが増し、リスクが高まっている」と述べた。
両国は、非差別的でオープンな市場アクセスの環境を整備し、両国に存在する市場アクセス・投資の障壁を緩和することで一致した。
共同声明は、ドイツの保険会社が中国に全額出資の保険持ち株会社を設立することや、中国の保険・再保険会社がドイツで再保険事業を展開することを歓迎すると表明。
ドイツの銀行が、中国人民銀行(中央銀行)の公開市場操作に参加するプライマリーディーラーの資格を申請することを歓迎するとも表明した。
習近平国家主席が提唱する現代版シルクロード構想「一帯一路」と、欧州連合(EU)が進める欧州・アジアの連結戦略、また欧州のインフラ計画について、相乗効果を探る努力を支持するとも表明した。

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