米金融・債券市場=利回り曲線平坦化、好調な2年債入札受け短期債利回り上昇

    [ニューヨーク 24日 ロイター] - 
                      米東部時間        価格     利回り  コード
 30年債(指標銘       15時33分   100*29.50    3.0774%             
 柄)                                                    
                    前営業日終値   100*13.50    3.1030%              
 10年債(指標銘柄      15時30分    99*12.00    2.9486%             
 )                                                      
                    前営業日終値    99*07.50    2.9650%              
 5年債(指標銘柄       15時30分    99*03.50    2.8195%            
 )                                                      
                    前営業日終値    99*02.50    2.8260%              
 2年債(指標銘柄       15時02分    99*23.75    2.6372%            
 )                                                      
                    前営業日終値    99*24.00    2.6330%              
 
                          清算値    前日終値  コード
 Tボンド先物9月限     143*06.00   142*26.00        
 Tノート先物9月限     119*18.00   119*15.50        
  
    米金融・債券市場では、2年債入札が好調だったことで短期債利回りが上昇し、利回
り曲線が平坦化した。       
    財務省が実施した350億ドルの2年債入札は、最高落札利回りが2.657%と、
2008年7月以来の高水準となった。今回の入札はトランプ米大統領が前週19日にC
NBCのインタビューで、連邦準備理事会(FRB)の利上げに「満足には感じていない
」とし、強いドルは「米国を不利な立場に置く」との見解を表明してから初めての国債入
札となった。    
    CMEグループのフェドウオッチによると、FRBが年内あと2回の利上げを実施し
、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標を2.25─2.50%に引き上げる確率が
約65%であることが市場で織り込まれている。    
    入札を受け、2年債と10年債の利回り格差は31ベーシスポイント
(bp)に縮小した。     
    前週20日にロイターが日銀が緩和プログラムの修正を検討していると報じたことを
受け、国債に対する需要を巡る懸念から、米国債市場では利回り曲線がスティープ化。
    ソシエテ・ジェネラル(ニューヨーク)の米金利戦略部門責任者、スバドラ・ラジャ
ッパ氏は「同報道でベア・スティープニング(弱気な傾斜化)の第1弾が触発された」と
している。ベア・スティープニングは長期金利が短期金利よりも速いペースで上昇するこ
とを指す。
    トランプ大統領はFRBの利上げに批判的な発言を行ったこともスティープ化の一因
になった。
    米長短金利差は5月以降、約30bp縮小。前週20日から見られた利回り曲線のス
ティープ化は、過度な平坦化に対する反動だったとの見方も出ている。前出のソシエテ・
ジェネラルのラジャッパ氏は「利回り曲線の平坦化のぺースは行き過ぎていた可能性があ
る」としている。     
    米財務省は25日に360億ドルの5年債入札、26日に300億ドルの7年債入札
を実施する。

    
 (い)

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