米金融・債券市場=10年債利回り約7年ぶり高水準、底堅い小売統計受け
[ニューヨーク 15日 ロイター] - 米東部時間 価格 利回り コード 30年債(指標銘 16時00分 98*20.00 3.1966% 柄) 前営業日終値 99*30.00 3.1280% 10年債(指標銘柄 15時58分 98*10.00 3.0723% ) 前営業日終値 98*31.00 2.9950% 5年債(指標銘柄 16時00分 99*07.25 2.9186% ) 前営業日終値 99*17.00 2.8520% 2年債(指標銘柄 15時54分 99*19.75 2.5766% ) 前営業日終値 99*21.50 2.5470% 清算値 前日終値 コード Tボンド先物6月限 141*02.00 142*24.00 Tノート先物6月限 118*19.50 119*08.00 米金融・債券市場では、10年債利回りが約7年ぶりの高水準を付けた。4月の米小 売売上高が底堅く増加したことを受け、第2・四半期の経済成長が押し上げられるとの観 測から米国債に売りが出た。 朝方発表された4月の小売売上高は前月比0.3%増。前月の0.8%増から伸びは 鈍化したものの、市場予想と一致した。今回の小売統計は消費支出は第1・四半期に急速 に減速したものの、その後は順調に加速する軌道に乗っているとの見方を裏付けるものだ った。 こうしたなか10年債利回りは3.095%と、2011年7月以来の 水準に上昇。終盤の取引では3.076%と、前日終盤から8ベーシスポイント(bp) 高い水準となっている。利回りの上昇は1日としては2017年3月以来の大きさとなっ た。 連邦準備理事会(FRB)の政策を巡る市場の見方に最も敏感に反応するとされる2 年債利回りは一時2.589%と、2008年8月以来の水準に上昇。終盤の 取引では約3bp上昇の2.581%となっている。 10年債利回りは前月末から3%近辺で推移。ジャネイ・モンゴメリ・スコットの首 席債券ストラテジスト、ガイ・レバス氏は「この日はかなり急な動きとなった」 としな がらも、「売買高はそれほど大きくなかった」と指摘。10年債利回りの次の節目は、2 017年7月に付けた3.21─3.23%となるとの見方を示した。 アナリストや市場関係者は、企業や消費者の活動の高まりが維持されれば、FRBは 向こう数カ月で利上げが可能になるとの見方を示している。MUFG証券・アメリカ(ニ ューヨーク)の米国債トレーディング部門責任者、トーマス・ロス氏は「第2・四半期の スタートは幸先が良い」と指摘。「FRBは6月に再び利上げを決定する公算が大きい」 と述べた。 こうした見方はこの日、サンフランシスコ地区連銀のウィリアムズ総裁とダラス地区 連銀のカプラン総裁も表明。ただ両総裁とも、生産性が低調でインフレの過熱が見られな いなか、FRBによる利上げペースの加速の可能性については退けている。 金利先物は現在、FRBが年内はあと3回の利上げを実施する確率が50%を超えて いることを示す水準にある。 <ドル・スワップ・スプレッド> DOLLAR SWAP SPREADS Last (bps) Net Change (bps) U.S. 2-year dollar swap spread 21.50 0.75 U.S. 3-year dollar swap spread 15.50 0.25 U.S. 5-year dollar swap spread 8.00 0.00 U.S. 10-year dollar swap spread 3.00 0.50 U.S. 30-year dollar swap spread -8.25 1.00 (い)
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