上海外為市場=人民元は底堅く推移、米中貿易摩擦に緩和の兆し

[香港 14日 ロイター] - 上海外国為替市場の人民元相場は、米中貿易摩擦緩和の兆しを手掛かりに対ドルで底堅く推移した。ただトレーダーは、景気に対する逆風が強まっていることから今後の見通しに慎重になっている。
米ホワイトハウスは13日、中国と通商協議を再開したことを確認した。中国の劉鶴副首相が交渉のために米国を訪問するとの報道もあった。
ただ市場は慎重で、ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの通貨戦略部門責任者、ウィン・ティン氏は調査ノートで「通商政策はムニューシン財務長官ではなく強硬派のナバロ米大統領補佐官(通商製造政策局長)とライトハイザー米通商代表部(USTR)代表が主導している」と分析した。
中国人民銀行(中央銀行)は、この日の基準値(中間値)を1ドル=6.9402元と、前営業日の基準値(6.9629元)に比べて元高方向に設定。
スポット市場の元は6.9530元で始まった。0434GMT(日本時間午後1時34分)時点では6.9501元で、前日終値比で69ポイント元高、基準値比で0.14%の元安。
発表された経済統計には明るい兆しも見られるものの、中国経済には減速の兆しが広がっている。さえない融資の伸びと小売売上高は、米国との貿易摩擦が影響し始める中、景気支援措置の強化を余儀なくされる可能性を示唆した。
オフショア人民元は6.9499元。

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