日経平均は5日続伸、連日の年初来高値更新 中国指標の改善で強含む
ロイター編集
4月17日、東京株式市場で日経平均は5日続伸。終値での年初来高値を連日更新した。写真は東京証券取引所で昨年10月撮影(2019年 ロイター/Issei Kato)
[東京 17日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は5日続伸。終値での年初来高値を連日更新した。前日の米国株が小幅高で取引を終えたことや、日米通商交渉の無難通過などを好感し、朝方から広い銘柄で買いが先行した。一時は利益確定や戻り売りに押されマイナス圏に沈んだが、中国の経済指標の改善が確認されると再び強含む展開だった。信用取引で売り残超過となっている主力株には断続的に買い戻しが入り指数の支えになった。
中国国家統計局が発表した3月鉱工業生産は前年比プラス8.5%となり、市場予想のプラス5.9%を大きく上回ったほか、1─3月期の国内総生産(GDP)伸び率も予想以上で中国景気の底入れ期待が高まった。日米通商交渉をひとまず通過したことで、トヨタ自動車<7203.T>などの自動車株には追い風となった。
TOPIXは0.26%高で取引を終了。東証1部の売買代金は2兆3628億円だった。東証33業種では、証券、海運、輸送用機器が値上がり率上位にランクイン。米金利上昇が支えとなった銀行株も買われた。半面、水産・農林、電気・ガス、情報・通信など内需系セクターが軟調だった。市場では「4月から海外勢の買い転換が鮮明になり、投資家心理を上向かせている。目先の上値は昨年12月高値2万2698円がめどになる」(岡三オンライン証券チーフストラテジストの伊藤嘉洋氏)との声が出ていた。
個別銘柄では、オムロン<6645.T>が高い。日本電産<6594.T>への子会社売却というニュースに加え、中国景気の底入れ期待で中国関連株が買われる流れにも乗った。半面、日本ペイントホールディングス<4612.T>が続落した。同社は17日、豪塗料メーカー、DuluxGroupを約3000億円で買収すると発表した。買収資金は金融機関からの借り入れを想定している。新株発行は予定していないが、大型買収による財務負担を懸念する売りが先行した。
東証1部の騰落数は、値上がり1220銘柄に対し、値下がりが803銘柄、変わらずが118銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 22277.97 +56.31
寄り付き 22236.41
安値/高値 22185.87─22345.19
TOPIX<.TOPX>
終値 1630.68 +4.22
寄り付き 1628.35
安値/高値 1625.15─1633.96
東証出来高(万株) 127095
東証売買代金 23628.09
億円
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