米金融・債券市場=利回り上昇、堅調な個人消費統計や株高が圧迫

    [ニューヨーク 29日 ロイター] - 
                    米東部時間       価格   利回り  コード
 30年債(指標銘     17時02分  100*28.50  2.9547%             
 柄)                                               
                    前営業日終  101*15.00  2.9260%             
                            値                      
 10年債(指標銘柄    17時05分  100*27.00  2.5270%             
 )                                                 
                    前営業日終  101*01.50  2.5040%             
                            値                      
 5年債(指標銘柄     17時05分   99*22.75  2.3116%            
 )                                                 
                    前営業日終   99*25.25  2.2950%             
                            値                      
 2年債(指標銘柄     17時05分   99*29.25  2.2942%            
 )                                                 
                    前営業日終   99*29.63  2.2880%             
                            値                      
                          清算値    前日終値  コード
 Tボンド先物6月限     146*31.00   147*19.00        
 Tノート先物6月限     123*14.00   123*21.50        
 
    米金融・債券市場は、国債利回りが上昇。朝方発表された3月の米個人消費支出が約
9年半ぶりの大幅な伸びとなったことに反応した。また、株式相場が堅調に推移したこと
で、安全資産としての債券への投資妙味が薄まった。
    ただ、米連邦準備理事会(FRB)が物価の目安として注目する、食品とエネルギー
を除く個人消費支出(PCE)コア指数は前年同月比で昨年1月以来の小幅な伸びにとど
まり、物価上昇圧力が引き続き抑制されていることが示された。   
    TDセキュリティーズの金利ストラテジスト、ジェナディ・ゴールドバーグ氏は、市
場では前週末に発表された好調な第1・四半期米国内総生産(GDP)を重要視しない動
きが目立つと指摘しつつも、「インフレ動向は予想よりも幾分低調となっているが、実際
のところ成長は極めて底堅い」と述べた。
    第1・四半期米GDP速報値は前期比3.2%増と、市場予想の2.0%増を大幅に
上回った。しかし、貿易赤字の縮小や在庫の積み上がりなど、一時的要因がGDP押し上
げの背景とみられ、今年終盤にかけ経済が弱含む可能性も示唆された。
    週内の米連邦公開市場委員会(FOMC)が注目される。市場では、今後の政策金利
動向に加え、バランスシート戦略の詳細に関心が集まる。 
    CMEグループのフェドウォッチによると、金融市場ではFRBが63%の確率で1
2月までに利下げを実施するとの見方が織り込まれている。
    前出のゴールドバーグ氏は、FOMCでバランスシート戦略を巡り予想外の内容が示
されれば、市場は反応すると予想した。
    米財務省はこの日、四半期定例入札(クオータリー・リファンディング)の概要を発
表。第2・四半期(4─6月)の国債発行予定額は300億ドルと、従来見通しから53
0億ドル下方修正した。FRBのバランスシート縮小停止に関連しているという。[nL3N2
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    5月3日に発表される4月の米雇用統計にも注目が集まっている。

    
 (い)

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