S&P・ナスダック続落、銀行・半導体株が安い

S&P・ナスダック続落、銀行・半導体株が安い
 5月18日、米国株式市場は不安定な値動きとなる中、S&P総合500種とナスダック総合が続落。銀行と半導体株の売りが膨らみ相場全体を圧迫した。ニューヨーク証券取引所で撮影(2018年 ロイター/Brendan McDermid)
[ニューヨーク 18日 ロイター] - 米国株式市場は不安定な値動きとなる中、S&P総合500種とナスダック総合が続落。銀行と半導体株の売りが膨らみ相場全体を圧迫した。ダウ工業株30種は横ばいで引けた。
米中通商協議を巡る警戒感に加え、米債利回りや原油価格の上昇などが重しとなり、週足では主要株価3指数はそろって下落した。
ブルーダーマン・アセット・マネジメントの首席市場ストラテジスト、オリバー・パーシェ氏は「誰もが通商協議から何らかの方向性を得ることを望んでいる。原油相場を巡る懸念もくすぶっている」と指摘した。
ワシントンで開かれている米中通商協議が2日目を迎える中、中国外務省の報道官はこの日、中国が対米貿易黒字を2000億ドル削減すると提案したとする報道は正しくないと述べた。同時に米国との通商協議は建設的で、継続中と付け加えた。
米国の対中貿易赤字縮小が同社への追い風になるとの期待から、ボーイングは2.1%上昇した。
銀行株は低調で、JPモルガン・チェース、シティグループ 、バンク・オブ・アメリカ、ウェルズ・ファーゴは軒並み下落。S&P金融株<.SPSY>は0.9%下落した。投資家の間からは、ローンの伸びが加速、もしくは規制の大幅緩和が実現しなければ、銀行株の上昇余地は限定的との指摘が聞かれた。
アプライド・マテリアルズは8.2%下落。低調な見通しを受け、 スマートフォン需要減速を巡る懸念が強まった。
米フィラデルフィア半導体指数<.SOX>は1.4%安と、4月19日以来の安値をつけた。
アルファベットは1.1%安。今週末放映の米CBSのニュース番組「60ミニッツ」で同社が取り上げられることへの懸念が圧迫した。
通期利益見通し上方修正を好感し、農業機械大手ディアは5.7%高。半面、キャンベル・スープは12.4%安。最高経営責任者(CEO)の突然の辞任や通期利益見通し引き下げが売り材料となった。
原油価格下落に追随し、S&Pエネルギー<.SPNY>は0.8%安となった。
米中小企業で構成するラッセル2000指数<.RUT>はアウトパフォームし、3日連続で終値で過去最高値を更新した。
ニューヨーク証券取引所では、値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.01対1の比率で上回った。ナスダックでは1.03対1で値下がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は61億8000万株。直近20営業日の平均は66億4000万株。

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