英、EU離脱で「世界一の国に」 ジョンソン首相が初の議会演説

英、EU離脱で「世界一の国に」 ジョンソン首相が初の議会演説
英国のジョンソン首相は25日に行った初めての議会演説で、欧州連合(EU)を10月31日に離脱することで英国の統一と再活性化を図り、英国を世界一の国にすると確約した(2019年 ロイター/REUTERS TV)
[ロンドン/ グレンコロンブキル(アイルランド) 25日 ロイター] - 英国のジョンソン首相は25日に行った初めての議会演説で、欧州連合(EU)を10月31日に離脱することで英国の統一と再活性化を図り、英国を世界一の国にすると確約した。
ジョンソン首相は「英国を統合、再活性化し、世界一の国にするために、10月31日付でEU離脱を実現することがわれわれの責務だ」と表明。英国が2050年までに欧州最大の経済大国となるとの見通しは大げさなものではないとし、「われわれの子供、孫世代はより幸福で裕福な生活を送る」と述べた。
こうした愛国的な言葉の使い方には、米国のトランプ大統領と通じるものがある。
ジョンソン氏は前日、首相就任後に官邸前で、EUと新たな離脱協定案について交渉する姿勢を示し、EUが交渉を拒否した場合は、協定を巡る合意がないまま10月31日に離脱すると表明していた。
この日の議会演説では、アイルランドとの国境問題に関するバックストップ(安全策)は撤廃する必要があると主張。「バックストップの撤廃が合意への道であるとの理解が必要だ」と述べた。
これについてアイルランドのバラッカー首相は、バックストップの撤廃を主張することは、英国がEUと合意しないまま離脱することを意味していると指摘。ジョンソン新首相が合意なき離脱を選んでいないことを望む」とし、「EU、およびアイルランドはバックストップが離脱協定の重要な部分であるとの見解を変えていない」と述べた。
EU報道官によると、ジョンソン首相はこの日、ユンケル欧州委員長と電話会談を行う。

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