米国株式市場=2%超上昇、米中間選挙の結果受け

米国株式市場=2%超上昇、米中間選挙の結果受け
 11月7日、米国株式市場は2%超上昇して取引を終えた。4月撮影(2018年 ロイター/Shannon Stapleton)
[ニューヨーク 7日 ロイター] - 米国株式市場は2%超上昇して取引を終えた。テクノロジーセクターやヘルスケアセクターを中心に幅広い銘柄が上昇した。中間選挙の結果を受け、ねじれ議会が株式市場を支援するとの見方から安心買いが入った。
6日行われた中間選挙では野党民主党が下院の過半数を奪回する一方、与党共和党が上院で多数派を維持。来年1月から、ねじれ議会となる。
S&P情報技術指数<.SPLRCT>とS&Pヘルスケア指数<.SPLRCHMO>はともに2.9%上伸。S&P総合500種の上げを主導した。S&P一般消費財<.SPLRCD>も3.1%高。アマゾン・ドット・コムが6.9%急伸、S&Pの個別銘柄で最大の上昇率を記録した。
投資家の不安心理の度合いを示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(VIX指数)<.VIX>は3.55ポイント低下し、16.36と終値ベースで約1カ月ぶりの低水準となった。
ねじれ議会となることで、トランプ政権は追加減税など新たな法案の通過が難しくなるとみられるものの、投資家はすでに成立している減税策や規制緩和が巻き戻されることはないとみている。
ヌビーン・アセット・マネジメントの首席投資ストラテジスト、ブライアン・ニック氏は「この結果はおそらく、新たな政策を最も停滞させるだろう」と指摘。その上で「(追加の)財政刺激策がなく、マイナス成長といった経済への深刻な懸念もないというシナリオでは最善(の結果)だ」と語った。
また、一部のストラテジストは、民主党が下院を制したことでトランプ氏はアマゾンへの規制強化に向けた取り組みで支持を得るのが困難になると指摘している。
市場では、金利上昇や米中貿易戦争を巡る懸念が依然として残っており、S&P総合500種は7日の上昇後でも9月に付けた終値ベースでの過去最高値を4%下回っている。
7─8日には連邦公開市場委員会(FOMC)が開催される。今回の会合では利上げは予想されていないが、12月のFOMCでは利上げが見込まれている。
医療保険大手のヒューマナ、アンセム、ユナイテッドヘルス・グループはいずれも最高値を付けた。アイダホ、ユタ、ネブラスカの各州で、低所得者向け公的医療保険であるメディケイドの拡充が決まったことが背景。
透析サービス米最大手のダビータは10.9%高。
石油・ガス開発大手アナダルコ・ペトロリアムは5.7%高、ノーブル・エナジーは4%高。コロラド州で石油・ガス掘削規則の厳格化案が否決されたことを好感した。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を3.27対1の比率で上回った。ナスダックでも2.31対1で値上がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は80億株。直近20営業日の平均は86億4000万株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 26180.30 +545.29 +2.13 25788.4 26200. 25765. <.DJI>
6 14 88
前営業日終値 25635.01
ナスダック総合 7570.75 +194.79 +2.64 7446.09 7572.9 7435.8 <.IXIC>
3 7
前営業日終値 7375.96
S&P総合500種 2813.89 +58.44 +2.12 2774.13 2815.1 2774.1 <.SPX>
5 3
前営業日終値 2755.45
ダウ輸送株20種 10714.49 +240.38 +2.30 <.DJT>
ダウ公共株15種 747.10 +6.95 +0.94 <.DJU>
フィラデルフィア半導体 1257.47 +14.84 +1.19 <.SOX>
VIX指数 16.40 -3.51 -17.63 <.VIX>
NYSE出来高 9.18億株 <.AD.N>
シカゴ日経先物12月限 ドル建て 22585 + 465 大阪比 <0#NK:>
シカゴ日経先物12月限 円建て 22560 + 440 大阪比 <0#NIY:>

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