英野党労働党、EU離脱巡る国民投票再実施方針採決へ 党内亀裂深まる恐れ

[リバプール(英国) 24日 ロイター] - 英野党労働党は、欧州連合(EU)離脱を巡りメイ首相が示した方針が議会を通過しなかった場合に離脱の是非を問う2回目の国民投票実施を選択肢の1つとして維持するか、党としての週内に採決を行う。
労働党は23日夜、メイ首相が示した方針で総選挙が実施される運びにならなかった場合、「国民投票実施を含むすべての選択肢」を支持するかどうか、党内の採決を25日に実施することを決定した。
コービン党首は2回目の国民投票実施に消極的な姿勢を示しているが、党は5時間の討議の末、採決実施を決定。今後、党内の対立が精鋭化する恐れががある。
メイ首相は2回目の国民投票実施の可能性を排除。EU当局者も先行き不透明性が高い状況の長期化を避けるために再投票は避けたいとの立場を示している。
ただオーストリアのザルツブルクで先週開かれたEU首脳会議では、離脱交渉で来月中の合意を目指す姿勢が示されたものの、メイ首相が11月までに貿易やアイルランド国境問題で譲歩しなければ、合意なしの離脱に備える姿勢を表明。英国が合意のないまま来年3月にEUを離脱する可能性は高まっている。

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