英議会、離脱再延期受け首相辞任求める声 メイ氏「妥協必要」

英議会、離脱再延期受け首相辞任求める声 メイ氏「妥協必要」
 4月11日、英国の欧州連合(EU)離脱再延期を巡り、英議会ではメイ首相(左)辞任を求める声が上がった(2019年 ロイター/GONZALO FUENTES)
[ロンドン 11日 ロイター] - 英国の欧州連合(EU)離脱再延期に対し、11日の英議会ではメイ首相辞任を求める声が上がった。これを受け、メイ首相は離脱再延期を擁護、野党・労働党との妥協点を探る姿勢を示した。
欧州連合(EU)はブリュッセルで開いた緊急首脳会議で、英国のEU離脱の再延長で合意。離脱期限は10月31日となる。[nL3N21T0VI]
メイ首相は議会で「成功を収めるためには双方の妥協が必要だ。合意に達するのは容易ではない」と述べた。議会が5月22日までに自身の離脱案を承認すれば、10月31日より前に離脱し、欧州議会選挙への参加を避けることができると強調した。
労働党のコービン党首は、さらなる延長の必要性に批判的だ。同氏は「今回の再延期は外交上の失敗だけでなく、英EU離脱プロセス全体の対応を政府が誤ったことを映す新たな出来事」と述べた。
ただ、メイ、コービン両氏とも協議継続を望む考えを示した。
EU懐疑派議員の1人は2度目となる離脱延期について「惨めな降伏」と言及。メイ首相に対し、離脱合意によって英国の民主主義や統治権、法律の統制、国益が損なわれることも受け入れるのかと問いただし、首相辞任を求めた。
与党・保守党内の懐疑派は、労働党との協議の結果、同一内容の離脱協定案への投票を再び求められれば、4回目の否決に動く構えだ。
別のEU懐疑派議員は「忍耐は美徳だが、ただの強情はそうとは言えない」と指摘した。
*内容を追加しました。

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